花巻

震災に学ぶ教訓と備え 地区の当時、復興展示 大瀬川活性化会議【花巻】

東日本大震災を報じる新聞記事や大瀬川の被害の様子などを取り上げた企画展

 花巻市石鳥谷町の大瀬川活性化会議(熊谷秀夫会長)は、東日本大震災から10年が経過するのに合わせ、同町の大瀬川振興センターで震災の被害や、本県を襲った大規模地震の変遷、大瀬川地区の復旧・復興などを取り上げた企画展を開き、震災の教訓と災害への備えを地区住民に啓発している。31日まで。

 「大瀬川では、あれから何を学び、次世代にどう伝えるべきか」をテーマに、2011年3月11日の東日本大震災などを報じた新聞記事30点や、震災当時の同地区の状況をまとめた表をボード9枚を使って掲示した。

 このうち「あの時大瀬川のドキュメント」は、震災発生直後の同地区での状況を時系列にして紹介。午後2時46分は「葛丸ダム管理室が停電となり、瞬時に自家発電に切り替わる」「(振興センターは)高齢者大学の最中で参加者が外に逃げる」、同2時48分は「(葛丸川沿いの)白崖が崩れ、川をせき止める」、同3時10分は「白崖の崩壊は続き、葛丸川をせき止めたが、時々『どどーん』と音が響いた」、同3時40分は「消防団が要支援援護者の全員の安全を確認」など、葛丸ダムと河川の様子、住民が取った避難行動、避難所の様子などを詳細に記した。

 同年4月7日に発生した最大余震、地区内の復旧の様子なども時系列で追ったほか、明治三陸地震津波、昭和三陸地震津波、岩手・宮城内陸地震、福島沖地震まで本県を襲った主な地震を振り返った。

 同センターには住民が足を運んで震災発生当時の様子を回顧。発生時は静岡県清水市の酒造会社に勤めていた南部杜氏の菅原富男さん(77)は「大瀬川の家族と連絡が取れず、葛丸川がせき止められたというニュースもあり不安な時を過ごした。発生3日後に家族が無事だったので安心した。災害はいつ何時発生するか分からないので備えをしっかりとしたい」と話した。

 企画展は、矢巾町から奥州市胆沢までを南北に縦断する北上低地西縁断層帯が同地区を通っているため、地区内外の住民への周知と防災意識高揚を目的に開いた。展示内容をまとめた菅原得之さん(78)は「沿岸に住んでいた大瀬川出身の3人が犠牲になっており、人ごとではない。活断層が通っているため大規模な自然災害の恐れがあり、震災を教訓に、どのようにすれば身を守れるのかなどを学んでほしい」と語る。

 開催時間は平日の午前9時~午後5時。問い合わせは同センター=0198(45)6472=へ。

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