県内外

冥福祈り 教訓後世へ 東日本大震災10年

高田松原海岸の海を望む場で花を手向け、手を合わせる人たち

 甚大な被害をもたらした東日本大震災の発生から10年を迎えた11日、県・陸前高田市合同追悼式が同市気仙町の高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設で行われた。県と市の関係者、遺族らが津波などで亡くなった人たちの冥福を祈るとともに、震災の教訓を後世に伝え、復興の歩みをさらに進めることを強く心に刻んだ。【2~5、8~11面に関連】

 同日の合同追悼式は、新型コロナウイルス感染防止対策として時間を短縮し、出席者も例年の半分程度に減らして行われた。83人が参列し、地震発生時刻の午後2時46分に合わせて黙祷(もくとう)したほか、献花台に花を手向けるなどして犠牲者の霊を慰めた。

 式辞で達増拓也知事は「10年を経て、ますます募るご遺族の深い悲しみを思うと痛恨の思いと哀惜の念に堪えない。今、『いのちを守り 海と大地と共に生きる ふるさと岩手・三陸の創造』という復興の目指す姿を実感できる場所や機会は増えてきたが、生活やなりわいに関する課題は目の前に多くある。私たちは、誰一人取り残さないという理念を胸に、さらなる段階の復興を進めていく」と決意を述べた。

 戸羽太市長も「まちはようやくにぎわいを取り戻しつつある。震災から10年を迎えることで世の中では節目という言葉が頻繁に使われているが、被災地、遺族には節目などないのかもしれない。私たちはこれからも犠牲になられた方々を忘れず、その思いを大切にしながら明るい未来がもたらされるよう全力で頑張っていく」と語った。

 震災で両親と祖母を亡くした同市出身の会社員丹野晋太郎さん(25)=盛岡市=は遺族代表として出席。「言葉としてふさわしいか分からないが、『震災のおかげ』で『自分が誰かの助けとなり、誰かの役に立てるような人間になりたい』と思い続けている。家族や周囲の人に日々感謝し、その存在は決して当たり前ではなく、死と隣り合わせで生きていることを知ってほしいと思う。あの日経験したつらく、悲しい経験を今後誰もすることがないことを願う」と追悼の言葉を述べた。

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