北上・西和賀

一般車両続々と 市道飯豊北線 南側区間含め全線開通 北上

北上市北部の市道飯豊北線全線開通を祝い、蓬田橋を走り初めする関係車両

 北上市が市北部で整備してきた市道飯豊北線(延長2410メートル)が2日、施工を終え南側区間を含め全線開通した。竣工(しゅんこう)式と開通式で関係者は事業着手から10年に及んだ整備事業完了の喜びを分かち合い、花巻、北上両市を結ぶ主要路線として早速多くの車両が行き交った。

 新たに架け替えられた蓬田橋付近で飯豊地区振興協議会(齋藤康会長)主催の竣工式が行われ、市や市議会、地元住民、施工業者などの関係者30人余りが今後の安全を祈願。続く市主催の開通式で、髙橋敏彦市長は「花巻市側(の市道)は早々に完成し、地元の皆さんや花巻市民は首を長くして待っておられたと思う。多くの皆さま方の協力で完成を迎えることができ、心より感謝したい。飯豊北線が花巻、北上両市をつなぐ素晴らしい絆になり、北上の経済にとっても大きな力になる」とあいさつした。

 髙橋市長、八重樫七郎市議会議長、齋藤会長、施工業者を代表し佐藤組の佐藤寛社長がテープカット。関係車両が走り初めし、その後開通を待ちわびた一般車両が続々と通行した。

 市は2010年度、同市道整備事業に着手した。北側は16、17年度に開通し、南側1220メートル区間は18年度から本格化。狭く老朽化していた蓬田橋の架け替えや道路新設、拡幅、交差点改良を進め、無事完成にこぎ着けた。

 全線で片側1車線、両側歩道の全幅16メートル。歩行者の安全と車両の円滑な通行へ、十分な幅が確保された。総事業費は18億2400万円。

 北上北部はキオクシア岩手や関連企業の立地などで近年、交通量が増加傾向。国道4号は花巻市境付近が片側1車線で渋滞が慢性化する中、同市道は国道4号西側の補完路として混雑緩和が期待される。花巻市街地から北上市の県立中部病院、南側の江釣子地区まで一本のルートとなり、交通アクセスの大幅改善と救急搬送時間の短縮にもつながりそうだ。

 齋藤会長は開通式で、全線開通の多面的効果に期待を示した上で「交通網整備の一方、交通量増加が予想される。より一層交通安全に注意していかねばならず、家庭にも注意喚起したい」と話した。

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