一関・平泉

5代目お披露目 移動図書館車「わかくさ号」 32年ぶり更新 きょう運行開始【一関】

新車両には左右内外架(書架)と後方に障害者用リフトが新たに装備された
左右内外架、障害者用リフト装備

 一関市大手町の一関図書館で6日、5代目となる同館移動図書館車「わかくさ号」の新車両お披露目イベントが開かれた。先代の4代目わかくさ号は、老朽化などの理由で3月18日に運行を終了しており、利用者らが32年ぶりに更新された新車両の登場を喜んだ。

 6日は、午前10時から正午までの間、同館前広場に特別に車両を配置。訪れた人は「立派な車両になってよかったね」「乗ってみたい」などと話しながら、職員に案内されて車内を見学したり、図書を手に取ってみたりしていた。

 車内では資料の貸し出しも行われ、父親と訪れた山目小学校4年の小野寺琴都さんは「図書館にはよく来る。図書館の方が本がたくさんあるけど、移動図書館で本を借りた」と笑顔を見せた。

 5代目となる新車両はトラックをベースにしたセミバス型で、旧車両と同様に2500冊の図書を積載できる。新たに、車両に乗らずに外から図書を手に取れる左右内外架と、車椅子でも乗り降りできる障害者用リフトが装備された。

 同館の移動図書館は1959年に借用車両で開始。64年に初めての同館専用車両が導入され、現在に至るまで一関地域を巡って資料の貸出サービスを行っている。2021年度は47カ所11コースを運行し、7日の関が丘コースを皮切りに月1回巡回する予定。市内ではほかに大東、東山両図書館が地域内で移動図書館サービスを提供している。

 一関図書館で移動図書館を担当する森美沙希主事兼司書は「左右に書架が付き、密を避けられ、安心して利用してもらえると思う。車椅子の方も乗ることができるようになったので、新たに施設の方にも乗っていただくなどして活用したい」と話している。

 7日は午前9時30分から同館駐車場で出発式を行った後、新車両での運行を開始する。

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