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残雪の岩手山背に満開 一本桜が見頃 小岩井農場

見頃を迎えた一本桜を楽しむ観光客ら

 雫石町にある小岩井農場の一本桜が見頃を迎え、訪れた人たちを楽しませている。好天に恵まれた27日は、山ひだに残雪伝う岩手山と空の青さ、牧草地の新緑を背景にピンク色が映えた。

 一本桜は、明治40年代に植えられたとみられるエドヒガン。現在は農場の牛などの餌となる牧草を収穫する畑だが、牛の放牧地だったかつては、牛を夏の日差しから守る「日陰樹」として利用されていた。

 人気の観光スポットとして定着しているが、新型コロナウイルスの影響で2020年は観覧スペースと駐車場が閉鎖された。今シーズンは開放されたことで、連日観光客らが訪れている。

 27日は高気圧に覆われて晴れ間が広がり、観覧スペースでは入れ替わり写真撮影を楽しむマスク姿の家族連れらが目立った。久しぶりの再訪という北上市和賀町の介護士田鎖美由紀さん(43)は「天気も良く、一本桜が満開となった美しい景色を見ることができた」と喜んだ。

 同農場によると、今年は鳥害の影響はほとんどなく花付きも良好で、20日に開花し、24日には満開となった。

 天候次第だが今週末までは楽しめそうで、同農場は「コロナの感染対策に配慮し観賞してほしい」と呼び掛けている。

 盛岡地方気象台によると、県内の天気は28日以降、気圧の谷や湿った空気の影響で次第に下り坂となる見込み。

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