奥州・金ケ崎

今年は収量増目指す 土井田営農組合 水稲直播で省力化【奥州】

水稲栽培の省力化を期して行われている土井田営農組合の直播作業

 奥州市水沢佐倉河の土井田営農組合(千葉政三組合長)は、人手不足対策と省力化を目指し、今年も水稲で代かきと同時の直播(ちょくはん)に取り組んでいる。組合設立初年度の2020年に始めて一定の効果を挙げており、今年は収量増を目指す。2日は同市水沢佐倉河字道場地内の水田で直播を始めた。

 同組合は農作業を受託していた農家5人で構成。水稲で栽培する品種は昨年と同様、直播向きで多収穫の「ちほみのり」。今年は昨年の倍近い約6・24ヘクタールに作付けする。

 種子は消毒した根出し(はと胸発芽)の状態。同日は一定間隔で種子をまく機械を付けたトラクターで作業した。

 昨年は同市胆沢若柳地内の約3・2ヘクタールで作付け。収量は10アール当たり約450キロとまずまずで、「ちほみのり」がわせ種でもあるため予想より早く9月16日に稲刈りを始めた。今年はさらに1週間早い収穫と10アール当たり約480キロの収量を目指す。除草対策などで水稲と大豆を交互に栽培するため、今年は佐倉河と胆沢の作物を入れ替える。省力化ではこのほか、ドローン(小型無人飛行機)などによる除草剤散布も計画している。

 担い手不足と高齢化による現場負担の重さは多くの農業現場に共通の課題。千葉組合長(77)は「5人で全てに対応しなければならない中、この直播方法なら育苗の施設・作業が必要なく、省力効果は抜群。今年の農地の構造上、水管理はしっかりやらなければならないが、目標収量に近づけたい」としている。

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