奥州・金ケ崎

カヌー競技振興へ 少年クラブチーム発足 藤野さん【奥州】

発足した奥州カヌーJrクラブの会員。右は藤野さん

 奥州市に2021年度、少年カヌークラブチーム「奥州カヌーJrクラブ」が発足した。20年度まで市地域おこし協力隊としてカヌー普及に努めた競技者の藤野浩太さん(31)が主宰・指導し、これまでのカヌー体験会でリピーターとなった子供たちが所属。地元の関連団体とも力を合わせ、競技振興につなげたい考えだ。

 藤野さんはスラローム競技の元23歳以下日本代表で、18~20年度に同隊としてカヌー普及推進員に着任。岩手国体を機に整備された奥州いさわカヌー競技場(同市胆沢若柳)や周辺環境を活用し、週末教室などの事業でカヌーを広めてきた。

 任期満了後は、ひめかゆ(同市)に就職。仕事も生かして振興活動を続ける中、地元関係者や体験会に参加した子供たちの希望を受け、クラブチームを立ち上げた。

 クラブは奥州カヌー愛好会(石川善一会長)の所属組織という形態で、同会が活動をサポートする。会員は同市の小学校4年生から高校3年生までの9人。同競技場や近くの馬留池などで原則週2回練習し、技術を高める。取り組む競技はスラロームが中心で、冬季は屋内での体力作りに励む。競技会への出場を将来の大きな目標としている。

 所属の千田一晴君(前沢小学校6年)は「もともと水泳をやっていて、水の上をこいで進むのが楽しくなり、中学校でもカヌーを頑張りたくてクラブに入った。川でこげるようになりたいし、レースにも出る気持ちで練習したい」と意欲を語った。

 同競技場の持つ国内屈指の競技環境はカヌー界に浸透し、東京五輪の事前合宿地にもなった一方、地元のプレーヤーは決して多くない状況。藤野さんは「各地でジュニアを育てることが日本全体のカヌーの発展につながる。長く競技を続けてくれる選手やスタッフを育て、奥州市のカヌー環境を維持するための協力者を増やしたい」と語った。

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