一関・平泉

新鮮な空気で深呼吸 栗駒山山開き【一関】

残雪を踏みしめ賽の磧付近を行くトレッキングツアー参加者

 岩手、宮城、秋田の3県にまたがる栗駒山(1626メートル)は16日、山開きを迎えた。岩手側登山口となる一関市厳美町の須川ビジターセンター前では関係者らが出席して山開き安全祈願祭が開かれ、今シーズンの無事故を祈願。岩手側からの山頂登山は行われなかったものの、トレッキングツアーの参加者が夏山の雄大な自然を満喫した。【社会面に関連】

 60回の節目を迎えた祈願祭には同市をはじめ宮城、秋田両県の関係機関、観光関係団体の代表や一般登山客ら約50人が参列。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から出席者による祝辞やテープカット、餅つきは取りやめ、神事に続き主催する須川高原温泉の稲垣智雄代表取締役副社長が「訪れる皆さんが安全に楽しんでいただけるよう支援していく」とあいさつした。

 祈願祭に出席した一関市の勝部修市長は「コロナ禍で出掛ける機会が少ない中、栗駒山で雲の上の新鮮な空気を吸い、英気を養ってほしい」、市観光協会の佐々木賢治会長は「須川は豊かな自然や温泉がある一関を代表する観光資源。コロナや登山道の規制もある中、何よりも訪れる人の安全を第一に対応していきたい」とそれぞれ語った。

 同日は、同協会主催の「須川温泉春山トレッキングツアー」の参加者15人が名残ケ原周辺をトレッキング。賽(さい)の磧(かわら)では残雪を踏みしめながら背後にそびえる剣岳の雄大な景色を楽しんだ。

 岩手側登山道は、須川コースの昭和湖付近で高濃度の硫化水素ガスが観測されているため一部区間で立ち入り禁止となっているものの、自然観察路とも称される産沼コースは今後雪解けが進むにつれて多彩な高山植物を見ることができる。

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