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288人 聖火つなぐ 本県リレー あすから【岩手】

 東京五輪の聖火リレーは、16日に本県でスタートする。18日までの3日間で288人が参加。東日本大震災からの復興の姿と世界中への感謝を伝える「復興五輪」をアピールしながら、聖火をつなぐ。新型コロナウイルス感染対策として、県実行委員会は沿道での密集回避や動画での視聴を呼び掛けている。【2、社会面に関連】

 聖火リレーとトーチキスは、28市町村で行われる。16日は雫石をスタートし、県央、県北地区の10市町村を走行。普代―野田間では三陸鉄道で聖火を輸送する。17日は岩泉を出発し、沿岸被災地を中心に8市町村を巡る。18日は一関市を出発。世界遺産がある平泉など県南を中心に10市町で聖火をつなぐ。最終区間の盛岡では、ランナーによるトーチキスを行う。

 ランナーは県選出枠75人、スポンサー枠213人。著名人ランナーでは、八幡平市出身のスキージャンプ小林陵侑選手をはじめ、北上市出身の元プロボクサー八重樫東さん、一関市出身のプロスノーボーダー岩渕麗楽選手、花巻市出身の俳優松村龍之介さんらが、ゆかりの地を走る。

 走行区間では、聖火の到着を歓迎するセレブレーションをはじめ、地域住民による郷土芸能や吹奏楽演奏、うちわ応援などのミニイベントを展開。児童生徒がサポートランナーとして参加する場面もあり、“オール岩手”で盛り上げる。

 県実行委は、安心・安全な運営に向けて感染対策を徹底。会場や関係車両の消毒を行うほか、密集回避のため、ボランティアと沿道整理に取り組む。大声を出さない拍手での応援や、NHK特設サイトで配信しているライブストリーミング動画の視聴も推奨する。

 県オリンピック・パラリンピック推進室の松崎雄一事業運営課長は「コロナ禍ではあるが、約半世紀ぶりのリレーを多くの人に楽しんでほしい。感染対策を徹底し、記憶に残るイベントにしたい」と話している。

盛岡、公道中止 感染リスク考慮

 聖火リレー県実行委員会は14日、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、盛岡市内の公道での走行を中止すると発表した。盛岡八幡宮を会場に、ランナーが聖火を受け渡す「トーチキス」を無観客で実施する。

 同市では、18日午後7時すぎからランナー23人が中央通から盛岡八幡宮までの約2キロを走行する計画だったが、新規患者数の高止まり傾向を受け、市と県が在り方を検討。感染経路不明の患者が増えているほか、13日現在で人口10万人当たり直近1週間の新規患者数がステージ3を超える20・9人となったことから、公道走行が困難と判断した。

 当日は、リレーの代わりにトーチキスとフォトセッションを実施。ランナー23人と関係者のみで行われる。アトラクションの有無を含め、プログラムの詳細は組織委員会と調整中。

 県実行委員長の熊谷正則県文化スポーツ部長は14日、県庁で記者会見し「コロナ対策が最優先。感染状況を踏まえるとやむを得ない」と話した。 

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