実物土器片で復元 市民が接合体験 埋文センター【奥州】
奥州市埋蔵文化財センターが主催する「まいぶんお仕事体験 土器のかけらを合わせてみよう!」は12日、同市水沢の同センターで開かれた。参加者が市内の遺跡から出土した縄文土器のかけらの実物で接合などを体験し、文化財に関わる仕事に理解を深めた。
同センターの業務を周知し考古学への関心も高めてもらおうと初めて実施し、小学4年生から成人までの12人が参加。
整理室と収蔵庫で整理作業などを見学した後、専門学芸員らスタッフの指導で接合(復元)や拓本、実測、報告書作製など業務の一部を体験した。
接合で使用した土器片は、杉の堂遺跡(同市水沢佐倉河)で出土した物。 参加者は欠け方や厚みなどを頼りに、かけらをクリップでつなげた。人によってはかけらが細かく手探りでの復元となり、作業の難しさを体感していた。
参加した神崎康祐君(水沢南小学校5年)は「土器を合わせるのは難しい仕事と分かった。今の時代の食器よりもざらざらしていて、砂でできているみたい」と目を丸くしていた。