北上・西和賀

復興の“次”見据える 県内フルート奏者ら出演 10年と100日コンサート【北上】

フルートオーケストラによる演奏が披露された「10年と100日コンサート」

 県内在住のフルート奏者らを中心とした「フルートがつなぐ約束~10年と100日コンサート~」(実行委主催、岩手日日新聞社など後援)は20日、北上市の市文化交流センターさくらホールで開かれた。出演者と観客が東日本大震災から10年という“時間”を共有し、次の10年へ思いをつないだ。前日の19日には釜石公演が行われた。

 2011年6月に花巻、遠野の両市で震災100日目のチャリティーコンサートが開かれた。花巻市在住のフルート奏者・牧野詩織さんが企画したもので、津波によって演奏活動に必要な全てを失った、師の山崎眞行さん(釜石市在住)ら4人が出演。10年後に「喜び合える日」を迎えようと準備が進められてきた。

 同日は趣旨に賛同した10人余りのプロ奏者のほか、小学生から70代までの愛好者ら約20人が出演。来場者はソロ、アンサンブル、オーケストラ編成による演奏でフルートの魅力を堪能した。

 前半はプロ奏者がベルトミューの「猫」などを演奏したほか、山崎さんがヘンデルの「フルートソナタ ト長調」、山崎さんと牧野さんがドップラー「リゴレット幻想曲」を披露。

 後半は山崎さんの指揮によるフルートオーケストラのステージで、作曲家岩岡一志さんが今回のために手掛けた「それは不死鳥のごとく」、スメタナの連作交響詩「我が祖国」より「モルダウ」を演奏。クラウドファンディングで寄せられた応援メッセージがスクリーンに映し出される中、復興支援ソング「花は咲く」で締めくくった。

 アンコールでは、全国から寄せられたリモート演奏動画とのコラボレーションで「ひょっこりひょうたん島」を演奏した。

 山崎さんは「4人で行ったコンサートから10年。こんなに多くのフルート奏者が県内にいて、しかも一緒に演奏していただき感無量。エネルギッシュな音を聴いて、岩手って素晴らしいところだなと改めて感じている」と話した。

 同コンサートの実行委員長でもある牧野さんは「10年をかけて、たくさんのつながりが生まれてきょうを迎えられた。10年を振り返るとか10年前を思い出すというのではなく、きょうをスタート地点に、さらに未来へ進んでいけたらと思う。多くの人の協力、来場者や配信動画の視聴者に感謝します」と語り“次の10年”を見据えていた。

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