花巻

貯水、発電役割学ぶ 早池峰ダム見学 大迫小3年生【花巻】

ダム堤体内部の最深部で職員の説明を聴く大迫小の児童ら

 県南広域振興局花巻土木センターは6日、花巻市大迫町内川目の早池峰ダムと早池峰発電所で、近くの市立大迫小学校の児童を招いた見学会を開いた。総合的な学習の時間で地域について学ぶ3年生22人が、洪水調節などダムの役割を学んだ。

 早池峰ダムは北上川水系稗貫川に建設された多目的ダム。堤高73・5メートルの重力式コンクリートダムで、洪水や雪解けなど水の多い時期に水をため、渇水など水が必要な時期にためた水を放流するという役割を持ち、放流される水は発電に利用された後、町内水道用水や北上工業団地の工業用水などに利用されている。

 見学会では堤頂部からダムを眺めたり、通常では立ち入ることができない堤体の内部や発電所の水車・発電機室などに入ったりして、ダムの仕組みと役割を学習。3グループに分かれ、同センターと県企業局の職員の案内で見学した。

 堤内では階段で約70メートルほど下り、一年を通じて温度変化の少ない10度前後のひんやりとした空気を体感。ダム建設の過程や、堤内に設置されている地震計で安全確保に努めていることなども学んだ。

 その後は、水車・発電機室に移動し、水を取り込んで機械が動き、大きな音を立てて発電する様子なども見学。児童は「ダムでは何人が働いているのか」「ダム(がためる水)に限界はあるのか」などと熱心に質問し、伊藤舞夏さん(8)は「初めてダムの中に入った。ダムには水をためたり、発電したりたくさんの役割があってすごいと思った」と感心した。

 同センター治水環境課の大村学課長は「見学を通じてダムが自分たちの生活に密接に関わっていることを知って、暮らしの中で水を大切にしてもらえればうれしい」と話していた。

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