花巻

節目の出発便見送り 花巻―名古屋線就航10周年 記念セレモニー FDA

10周年の節目のいわて花巻空港を出発する名古屋便を見送る関係者

 フジドリームエアラインズ(FDA)は1日、花巻―名古屋(小牧)線就航10周年を迎えた。県と県空港利用促進協議会は、花巻市葛のいわて花巻空港で記念セレモニーを開き、くす玉を割り、節目となる出発便を見送るなどして10周年を祝った。

 2011年5月21日に東日本大震災の復興支援を目的に路線が開設された。当初は週2、3往復だったが、8月1日にデイリー運航を開始し、18年からは1日4往復と順調に便数を増やし、県と中京圏を結ぶ空路として震災復興をはじめ経済交流に貢献してきた。

 就航年度3万人だった利用者は、19年度に初めて15万人を超え、これまでに110万人以上が利用した。新型コロナウイルスの影響で運休や減便を余儀なくされたが、今年7月1日からは全便回復。3月には新たに花巻―神戸線も就航している。

 記念セレモニーでは、達増拓也知事、同協議会の谷村邦久会長、FDAの楠瀬俊一代表取締役社長らが出席。節目となる同空港出発便の乗客で実家の大船渡市に帰省していた清水絢子さん(30)と碧空ちゃん(1)親子=名古屋市=に記念品を贈呈、くす玉を割って10周年を祝ったほか、関係者が横断幕を手に出発便を見送った。

 達増知事は「経済交流の大動脈として欠かせない路線になっている。震災から10年を迎え、平泉の世界遺産登録10周年、御所野遺跡の世界遺産登録など本県に来るには絶好の機会。今後ともFDAといわて花巻空港が希望あふれる未来に向け羽ばたくことを祈念する」とあいさつ。

 楠瀬社長は「便数の拡大とともにFDAと県の絆が確実に大きくなった10年だった」と振り返り、「小さな小さな航空会社だが、利用客との距離は大手に負けないぐらい近いエアラインでありたい。これからも県民の翼としてかわいがってほしい」と呼び掛けた。

▲くす玉を割りFDA花巻―名古屋線就航10周年を祝う関係者

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