奥州・金ケ崎

五輪レガシー次代へ カヌースラローム・2国代表が合宿 充実環境に評価も いさわ競技場【奥州】

東京五輪の事前合宿で奥州いさわカヌー競技場を利用するポルトガルの代表選手(奥州市提供)
市、国内外PR効果期待

 奥州市は6、7月に同市胆沢若柳の奥州いさわカヌー競技場で行われたスペイン、ポルトガル両国の東京五輪カヌースラローム競技代表による事前合宿を無事終えた。日本有数の充実した競技環境で海外チームからの評価が向上し、合宿地立候補に始まった一連の事業は一区切り。五輪を支えた自信を胸に「カヌーのまち」づくりを継続する。

 同競技場は2016年に本県で開かれた国民体育大会に合わせて整備された。市は国体のレガシー(遺産)を五輪につなげようと、事前合宿地に立候補して認定された。

 練習合宿や視察などを経て、最終的に2国が合宿を希望。ポルトガルは選手1人を含む2人が6月27日から現地入りし、スペインは7月4日に選手3人ら7人が合流した。

 スペインは練習合宿で同競技場を使用し、事前合宿先として決定。練習合宿で訪れた選手の再訪もあった。

 ポルトガルは今回初めて同市を訪れた。スペインの隣国のため選手同士の交流も頻繁で、日本での練習場所に悩んでいたところ、スペインチームから紹介を受けたという。

 同競技場は支流を挟まない胆沢ダムの直下で、同ダム管理支所をはじめとする関係機関、利水者の協力による安定した流量が売り。

 同様の環境は国内でほかになく、両国チームを呼び寄せることができた。自然に囲まれたコース環境も選手を引き付け、市はプライベートでの再訪を希望するメールを合宿後に受け取ったという。

 一方で、新型コロナウイルス感染拡大の中での五輪は事前合宿にも影響し、選手と地元競技団体の交流などが立ち消えになった。おもてなしは、競技関係者と外部の接触を厳しく分ける感染防止対策「バブル方式」の内側で展開された。

 両チームを対面でサポートする人は限られ、市職員と、同競技場近くのひめかゆの社員が担当。ひめかゆは「やけいし館」と「ハーブの家」を貸し切りの宿舎などとし、各選手の意向を踏まえた食事も手掛けた。JA岩手ふるさとをはじめとする地元からの差し入れもあり、ジュースなどリンゴの加工品は特に喜ばれたという。

 7月の合宿終了時には、五輪公式ライセンス商品となっている南部鉄器の鉄瓶と風鈴をプレゼント。競技関係以外での移動を大きく制限された両チームにとっては、うれしい日本での「お土産」となった。

 同市では今年度もジャパンカップをはじめとする全国大会が予定され、日本カヌー連盟には大会や強化合宿に欠かせない会場との認識が定着している。

 千田芳明市生涯学習スポーツ課スポーツ振興係長は「今後のPRでは『オリンピアンが来た合宿地』と胸を張って言える。来てくれたチームから国内外への奥州市の発信にも期待している。国外の大会も開けるよう成長していきたい」としている。

地域の記事をもっと読む

奥州・金ケ崎
2021年9月25日付
奥州・金ケ崎
2021年9月25日付
奥州・金ケ崎
2021年9月25日付
奥州・金ケ崎
2021年9月25日付