奥州・金ケ崎

遊休農地解消、技術継承へ 耕作者受け入れ 衣川・北股【奥州】

北股地区の遊休農地で収穫した野菜を洗う参加者

 奥州市衣川の北股地区振興会と「北の星連邦」は中山間地域等直接支払制度の加算金を活用し、休耕田を活用する耕作希望者を地区内外から受け入れている。遊休農地の解消を手始めに、ゆくゆくは地区出身者も対象に含めた耕作技術の次代への継承と農地保全につなげたい考え。新型コロナウイルスによる緊急事態宣言なども解除され、取り組みは本格化している。

 「北の星連邦」は同支払交付金の受益団体で、交付金の対象農地は全体で約70ヘクタール。取り組みでは、農業や就農に興味がある人に同団体の構成員が休耕田を開放し耕作してもらう。同団体や同振興会などが作業の補助や下準備、耕作の指導を行いサポートする。同交付金の集落機能強化加算金から耕作希望者への交通費と地元側サポーターの活動費を支払う仕組み。加算金は年間約140万円が支給される見込みだ。

 加算金の交付は1期5年。北股地区では2020年度から取り組んできたが、コロナ禍で人の往来自体が大きく制限されてきた。地区外の希望者が入っての耕作は、県独自の緊急事態宣言の解除を経て今秋から動き出した。既に希望者があり、13、17日も延べ10人が収穫作業に汗を流した。

 「北の星連邦」は組合員の高齢化や減少から、同振興会と連携して受益事業に取り組んできた。北股地区は活動の中で県立大との地域協働研究のプログラムにも18年度から参画。学生のボランティアサークル・北股フレンズが地区の要望に応じて労力奉仕に入るようになった。

 北股フレンズはピンポイントでの労力として重宝されたが、一方で学生ゆえに農繁期など需要がある時期に学業と重なり、参加できないなどの課題も浮上。コロナ禍も踏まえて随時少人数で参加できる体制を模索し、担い手の多様化を少しずつ進めていた。

 15日には地区内に「お試し農園」をアピールする看板を設置。農業初心者ら多数が参入できるよう、ホームページを通じた周知も視野に入れている。

 気軽な参加は、地区を出た出身者が耕作に戻り、自ら農地を維持できるよう敷居を下げておく狙いもある。

 北の星連邦で事務を担当する髙橋進さんは「遊休農地の活用が第一だが、将来の『里帰り農業』や『定年帰農』を視野に入れた耕作技術の継承にもつなげたい」としている。

 問い合わせは北股地区センター=0197(52)6513=へ。

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