北上・西和賀

上野中(北上)金賞に輝く 全日本吹奏楽コンクール 磨いたサウンド響かせ

全日本吹奏楽コンクールで金賞を受賞した上野中吹奏楽部=23日、名古屋市(同部提供)

 名古屋市で23日に開かれた第69回全日本吹奏楽コンクール(全日本吹奏楽連盟など主催)中学校の部で、北上市立上野中学校吹奏楽部が金賞を受賞した。同部の金賞は2018年以来、3年ぶり。国内最大の音楽コンクールで部員たちが磨き上げてきた「上中サウンド」を響かせ、2度目となる金賞の栄誉を手にした。

 同コンクールの中学校部門には、全国各地区の予選を勝ち抜いた30校が出場。東北代表で3大会連続5度目の出場となった上野中は前半最後の15番目に登場し、1~3年生の部員46人がステージに立った。

 課題曲では日本風の落ち着いたメロディーの「龍潭譚」、自由曲では明るく華やかな曲調の「華麗なる舞曲」を奏でた。金賞は同部を含め8校が受賞。帰路に就く直前に朗報が届き、部員たちは喜んだ。

 県勢で、これまでの金賞受賞は18年の同部のみ。今回は県勢としても2度目の快挙。同コンクール前から「金賞が目標」と公言してきただけに、及川諒部長(3年)は「プレッシャーはあったが、各パートでやれることはやった。自分たちがやってきたことは全て出せた」と会心の演奏を振り返る。

 昨年は新型コロナウイルスの影響でコンクールが中止となり、「去年、行けなかった先輩たちの分までという思いだった。金賞はうれしいし、ほっとしている」と本音を語る。同部顧問の柿沢香織指導教諭は「練習通り、二つの作品を音楽の作品として表現できた。今できる最高の演奏をしてくれた」と納得の表情を浮かべた。

 新型コロナの影響などで練習は平日が2時間、部活自体も月8回休みとするなど、以前よりも練習時間は格段に短くなった。それでも部員たちは技術的、音楽的にレベルの高い曲に挑戦し続け、練習は短時間で集中。各部員が家で楽譜を確認するなど準備を万端にして部活に臨み、及川部長は「1日1日、大切に練習してきた」と強調する。

 柿沢指導教諭も「もともとパート練習を重視し全体練習は短時間だが、一つ一つ丁寧に作り上げていった」と説明。「去年の3年生には気の毒だったが、部員たちはコロナの中でも我慢しながら頑張ってきた。その成果を出してくれた」と目を細めていた。

 同部は11月3日午後2時から、北上市文化交流センターさくらホールで金賞報告を兼ねた定期演奏会を開催する。入場無料だが整理券が必要。

 問い合わせは同校=0197(64)5371=まで。

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