アイデア光る憩いの場 花巻農高生 富士大に卒業庭園製作
県立花巻農業高校環境学科緑化系列3年生18人は、花巻市下根子の富士大学内に卒業庭園「イーハトーブガーデンFUJI」を製作した。同高が外部で卒業庭園を設計するのは初の試みで、26日に完成する予定。生徒たちは庭園が大学生の集いの場となることを願っている。
生徒たちは同大からの依頼を受けて8月から週2、3回のペースでキャンパスに出向き、施工を進めてきた。庭園の名前は生徒が発案した。
「イーハトーブガーデンFUJI」は広さ約900平方メートルのキャンパス中庭に造られており、中央には富士山をイメージした石柱を配置。石で造られたベンチとテーブルが配置され、モミジやタモ、桜、コニファーなどの木々も植栽されている。園路には動物の足跡をイメージしたアートも施されるなど、生徒のアイデアが光る作品となっている。
25日には同大で青木繁理事長から生徒たちに感謝状が贈られたほか、同高、同大の代表者が園内でモミジの苗木を記念植樹した。岡田秀二学長は「どんな庭ができるか楽しみにしていた。本当に素晴らしい作品ができた。この庭をキャンパスの核にしていきたい」と謝辞を述べた。
生徒たちを指導した佐々木貴大教諭は「外部で造るのは初めてだったが、みんな前向きに作業を進めていた。校内に造る卒業庭園は古くなったものから解体されるが、この庭は長く残るので生徒も喜んでいる」と目を細めていた。
同高の古川雄大さんは「大学生の皆さんが講義の合間などに気軽に集える場になってほしいと思い製作した。石の運搬など大変なこともあったけど、喜んでもらえてうれしい」と達成感をにじませていた。