花巻

郷土の宝次代へ継承 35年ぶり相殿屋根ふき替え 東和・丹内山神社【花巻】

35年ぶりに屋根がふき替えられた丹内山神社相殿

 花巻市東和町谷内の丹内山神社(小原明子宮司)で進められていた相殿(あいどの)の屋根のふき替え作業が完了し、新しい屋根が姿を現した。奉祝祭と遷座祭が営まれ、関係者は作業の完了を祝うとともに、人々の心のよりどころとして未来へ継承していくことを誓った。

 相殿は1915(大正4)年に再建された建物で、平安時代に奥州藤原氏から寄進されたと伝えられる木造十一面観音菩薩(ぼさつ)立像(県指定文化財)、平安時代から鎌倉時代ごろの制作とみられる不動明王立像(市指定文化財)をはじめ、88座の神様、八十数戸の信徒祖先累代の霊が合祀(ごうし)されている。

 屋根は、ふき替えから35年が経過し、傷みが進んで雨漏りの恐れもあったことから解体し、新しいトタン板をふいて千木(ちぎ)と鰹木(かつおぎ)を取り付けた。神仏を安置する内陣も修復し、ヒノキ材の厨子(ずし)をしつらえた。

 作業は7月に着手し、10月中に完了。今月2日には同神社総代をはじめ、県や市、工事関係者ら約20人が参列し、作業の完了を祝うととともに、作業のため本殿に移されていた神仏を元に戻す遷座祭が執り行われた。

 小原宮司は「コロナ禍の大変な時に皆さんの貴重な財産を頂いて無事完了することができた。地域の宝として守り、次の世代に伝えていきたい」と話す。小原隆総代長は「週末には参拝者も多くなっている。しっかり管理して多くの人に谷内は良い所だと思ってもらえるとうれしい」と願う。

 屋根ふき替えに合わせ、1848(嘉永元)年建立で木造の両部鳥居「一ノ鳥居」(市指定文化財)、参道の街路灯4基などの修復作業なども進めている。修復などに係る費用は約600万円を見込んでおり、県と市の補助金、奉賛金で賄う。

 丹内山神社は、かつて大聖寺種内権現と呼ばれていたが、明治維新の時に神社となり現在の名に改められた。承和年間(834~848年)に弘法大師の弟子日弘が不動尊を安置したと伝えられ、藤原清衡、和賀氏家臣の安俵小原氏、盛岡藩主・南部利敬らの信仰が厚かったとされる。本殿裏には妊婦が岩の間をくぐると安産になると信仰される「胎内岩」、境内には雪の積もらない岩など「七不思議」伝説もある。

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