北上・西和賀

展勝地の桜 次世代へ 東陵中生徒が施肥 100周年記念事業実行委【北上】

展勝地の八重桜への施肥に当たる東陵中の生徒

 北上市の展勝地開園100周年記念事業実行委員会桜守事業班(和賀匡彦班長)は1日、市立東陵中学校と市立立花小学校の児童生徒を対象に、ボランティアで桜の世話をする「桜守」講習会を開いた。児童生徒は施肥の作業を通じ、地元の大切な桜を後世に残そうと思いを込めた。

 同班は展勝地や身近な桜を次の100年につなごうと市民らを対象に桜守育成に取り組んでおり、両校は5月に続き2回目。展勝地での作業には東陵中の全校生徒87人が当たった。

 生徒たちは同事業班や市の関係者、地域貢献で参加したキオクシア岩手の従業員と共に、5年以内にお花見広場一帯に植えられたカンザン、ショウゲツ、シロタエなどの八重桜120本の周囲にスコップで穴を掘り、肥料を入れて丁寧に土をかぶせた。

 小野寺凛さん(3年)は「地元の住民として、地域に貢献できてうれしい。これからも桜をずっと残して、全国でもっと有名になってほしい」と願い、遠藤理恩さん(同)も「次の世代へ桜を維持し、さらに栄えるものにしていきたい」と目を輝かせていた。

 市樹木管理アドバイザーで樹木医の小林勝さん(67)=青森県弘前市=は「肥料は来年春にじわっと効き、こうした作業を毎年続けることで立派な木になる。大人になっても愛着を持ち続けてほしい」と期待し、千田浩身校長も「生徒たちにとって誇れる地元として、この作業を思い出してくれれば」と語った。

 5月に展勝地で作業に当たった立花小では今回、5、6年生合わせて34人が校庭周辺の桜10本に施肥した。

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