奥州・金ケ崎

金ケ崎に物流拠点 複数企業入居施設 大和ハウス工業が建設

DPL岩手金ケ崎の地鎮祭でくわ入れに臨む大和ハウス工業の浦川常務

 大和ハウス工業(本社大阪市、芳井敬一代表取締役社長)は、金ケ崎町西根森山の岩手中部(金ケ崎)工業団地内にある社有地に、複数の企業が入居できる物流施設・DPL岩手金ケ崎を建設する。自動車や半導体関連などの産業が集積する同町を含む県南地方に、北東北の物流拠点としての需要を見込んで進出。12月から工期に入り2022年9月15日に竣工(しゅんこう)予定で、入居募集は今月末以降を予定している。

 同社はこれまで同様の物流施設を北上、花巻両市に建設しており、今回が県内5棟目となる。DPL岩手金ケ崎は、トヨタ自動車東日本岩手工場から車道を挟んで西側にある約7万8700平方メートルの社有地に建設する。敷地面積約3万6517平方メートル、鉄骨造り平屋建てで、延べ床面積約2万308平方メートル。町内の物流施設で最大となる。

 最大6テナントが入居可能で、1区画当たり事務所施設を含め約2700平方メートルから賃貸できる。積み降ろし場は低床式で、施設内に設けるため天候の影響を受けずに作業可能。入居業種によるものの全体で最大約60人の雇用創出が見込まれ、総事業費は約30億円。

 敷地は3区画に分け東側をDPL岩手金ケ崎とし、残る2区画は分譲する計画。既に物流系企業が進出する見通しとなっている。県内の同様の施設は既に全区画が入居済みという。

 12日に現地で行われた地鎮祭には同社や町、施工業者ら約20人が出席し、工事の安全を祈願。合わせて同社と同町が「災害発生時における物資集積協力に関する協定書」を交わし、災害時にDPL岩手金ケ崎を支援物資の一時保管・集積場所とする協定を結んだ。

 同社の浦川竜哉取締役常務執行役員は「企業誘致で税収と雇用を生みサプライチェーン(供給網)の一翼を担い、災害協定でまちづくりにも協力したい」と語り、出席した髙橋由一町長は「金ケ崎町初のDPLで、町内最大級の倉庫としても大きく期待できる。協定でもいち早く行政と連携していただき感謝している」と述べた。

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