奥州・金ケ崎

マイクロプラ 実験で理解 めぐみネットがフェスタ【奥州】

水槽にプラスチックを入れて行った海の模型実験
ストローを使ったリサイクルバッグ作りに挑戦する参加者

 奥州市環境市民会議「奥州めぐみネット」(若生和江代表)の「プラスチック・フェスタ」は20日、廃棄プラスチックを新たなプラスチックの原料にしている同市江刺稲瀬の「Peace ing」(大和博威社長)で開かれた。大和社長がプラスチックの基礎知識や再資源化について解説したほか、海の模型実験などを通して参加者は世界的な問題となっているマイクロプラスチックについて理解を深めた。

 同イベントはプラスチックを正しく知って使うための方法を学んでもらおうと開かれた。当初5月に予定していたが、新型コロナウイルスの影響で延期。同日は胆江2市町から親子連れら26人が参加した。

 イベントでは、大和社長が「マスクに使われている不織布もプラスチック。加工性、耐久性に優れ、安価な素材であるが故、増えてごみ問題が発生している」とし、「捨てられたプラスチックは紫外線などによってぼろぼろになって川に入り、海へと流れ込む。海への流入は年間800万トンといわれる」と語った。

 再び原料化する「マテリアルリサイクル」について工場を案内しながら解説。粉砕や洗浄などの機械によるものと、CDのリサイクルで素材ごとに仕分けする手作業も紹介した。

 大型の水槽を海に見立てた模型実験では、一見同じに見える廃プラスチックを水に入れ、浮かぶ物(ポリプロピレンなど)と沈む物(ポリカーボネート)があることを示し、参加者が興味深く見入っていた。

 また、模型内に波を作り、破砕されたプラスチックが岩にぶつかったり、互いにこすれ合ったりするうちに見えないほど小さくなってマイクロプラスチックとなっていくことも紹介した。

 再利用の一例として、バッグにストローなどをちりばめてアイロンでバッグに貼り付ける「リサイクルバッグ」も紹介。参加者が製作に挑戦した。

 同市胆沢愛宕から参加した鳥居航君(11)は「プラスチックにいろんな種類があって浮かぶ物、沈む物があることを知ることができた。プラスチックを使い捨てないように、リサイクルできるのはリサイクルしたいと思った」と感想を話していた。

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