花巻

伝承の舞生き生きと 青少年郷土芸能フェス【花巻】

青少年郷土芸能フェスティバル2021のトリを飾った花巻農高鹿踊部の演舞

 花巻市青少年郷土芸能フェスティバル2021は21日、同市若葉町の市文化会館で開かれた。新型コロナウイルスの影響で2年ぶりの開催となり、地域や学校で伝承活動に取り組む市内外9団体が出演。伝承の舞を披露し、来場者の拍手を誘った。

 1972年から約50年にわたり踊り継がれ、今年8月の全国中学校総合文化祭岩手大会で演舞した湯口中学校の「神楽(しんがく)」で開演。園児と小学生による下似内神楽の「三番叟(さんばそう)」や、県高校総合文化祭郷土芸能発表会で優秀賞に選ばれ、2022年度の全国高総文祭東京大会の出場が決まっている岩泉高校の「中野七頭舞」など市内7団体、市外2団体が出演した。

 このうちトリを務めたのは花巻農業高校鹿踊(ししおどり)部。春日流落合鹿踊保存会の指導で創部63年目を迎え、過去には全国高総文祭最優秀賞(文部科学大臣賞)に輝いたこともある。

 今回は基本の「一番庭」「二番庭」「案山子踊」「綱踊」を取り入れた舞を披露。コロナ禍で苦しむ人々がいることから、躍動感あふれる演舞の中に天下安寧、疫病退散の祈りを込めた。

 同フェスは発表機会を提供することで郷土芸能の普及と活性化、後継者育成を支援しようと、市教委、市郷土芸能保存協議会が主催。同協議会の似内裕正会長は「後継者不足がいわれる中、興味を持って取り組んでいる子供たちがいる。発表の場はコロナ禍で少なくなっているが、活動の励みであり、見てもらうことで子供たちは成長する。このような機会を増やしていきたい」と話していた。

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