一関・平泉

ワクチン接種率 一関が全国1位 早期の体制整備 奏功

人口10万人以上の市と特別区

 一関市が11月30日現在でまとめた新型コロナウイルスのワクチン接種状況によると、総人口(11万2639人)に対する接種率が1回目86・3%、2回目85・6%となり、国の市区町村別登録データのうち、人口10万人以上の市と特別区の中で1位となった。市医師会など関係団体の全面的な協力で、県内でもいち早く接種体制を整えたことや市民の意識の高さが表れた格好だ。

 同市では、新型コロナの感染拡大を受けた国の動向に応じて今年1月に保健福祉部内に新型コロナワクチン接種対策室を設置。専従職員を配置して早期の接種体制整備に乗り出した。

 早めの準備が奏功し、4月にファイザー製ワクチンの供給を受け、県内最速で高齢者接種(高齢者施設対象)を開始。5月には65歳以上の一般高齢者を対象に個別接種(市内51医療機関)、集団接種(市総合体育館)をスタートさせた。

 開始当初は接種予約の「電話がつながらない」といった苦情が殺到する事態もあったが、予約方法の見直しやモデルナ製ワクチンの確保などで徐々に改善。接種体制についても平日夜間のほか、職場などを対象にしたグループ接種、県立病院と連携した接種機会の確保など、働く世代が接種しやすい環境を整えたことで、その後の接種は順調に進んだ。

 これにより、7月末に36・2%だった2回目接種率は、8月末に54・1%、9月末に68・3%、10月末に81・9%となり、市が当初想定していた接種率の8割を上回った。

 全国1位という接種率の高さについて市医師会の寺崎公二会長は「市の準備体制、スタートが早かった。医師や看護師、薬剤師会、歯科医師会が全面的に協力し、医療関係者総出で取り組んできたことが報われたような思い。住民の皆さんの意識が高かったということにも尽きる」と話している。

 一方、市新型コロナワクチン接種対策室が11月末でまとめた12歳以上の全対象者(10万4705人)を基にした2回目接種の終了者数は9万6468人(前月比4212人増)で、接種率が92・1%(同3・9ポイント増)となった。

 年代別の2回目接種率は、65歳以上93・6%(接種者数4万876人)、60~64歳94・2%(同7922人)、50~59歳92・6%(同1万2937人)、40~49歳91・1%(同1万2469人)、30~39歳88・9%(同8686人)、20~29歳89・2%(同6981人)、12~19歳89・6%(同6597人)だった。

momottoメモ

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