一関・平泉

観光客 利便性向上へ 平泉スマートIC開通

テープカットやくす玉開きなどで平泉スマートICの開通を祝った式典
平泉スマートICを通行する車両

 平泉町とNEXCO東日本北上管理事務所が同町平泉地内で整備を進めてきた東北道の平泉スマートインターチェンジ(IC)は4日、開通した。現地で開通式典が行われ、関係者と来賓がテープカットなどを行い、待望のスマートIC開通を祝った。

 式典には来賓や関係者ら約40人が出席。主催者あいさつで青木幸保町長は「開通によって世界遺産平泉へのアクセス向上、観光期の交通分散による渋滞緩和、物流効率化による地域産業活性化など多くの効果が見込まれる。町民生活の利便性の高まりなどもあり、スマートICが当町のまちづくりに大きく貢献してくれると期待する」と述べた。

 八木茂樹NEXCO東日本東北支社長もあいさつしたほか、来賓の達増拓也知事、藤原崇、小沢一郎両衆院議員、木戸口英司、横沢高徳両参院議員が祝辞を寄せた。事業経過報告に続き、関係者と来賓がスマートIC出入り口前でテープカットを行い、くす玉を開いて開通を祝った。

 同日午後3時に一般車両の通行が始まり、スマートIC入り口ではセレモニーも行われ、開通を記念して先着5台のドライバーに記念品が贈られた。

 平泉スマートICは、県内では矢巾、奥州、滝沢中央に次ぐ4カ所目で、本線直結型としては奥州に次いで2カ所目。2014年の地区協議会設立や国の東北道への連結許可を皮切りに、スマートIC本体や町道祇園線拡幅など7年掛かりで整備された。総事業費は約45億円。

 一関ICから北4・4キロ、平泉前沢ICから南7・1キロに位置。町道祇園線に設けられたラウンドアバウト(環状交差点)に平泉スマートICの出入り口がつながっており、東北道本線へは接続道路(最長約700メートル)から上下線に進入する。自動料金収受システム(ETC)搭載車が24時間利用できる。

 同スマートICの開通により、国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産登録10年を迎えた「平泉の文化遺産」構成資産の中尊寺、毛越寺などを訪れる観光客の利便性向上による観光振興、物流の効率化による誘致企業の促進と地域産業の活性化などが期待される。

 町は同スマートIC西側に1128台分の無料駐車場を整備。観光イベントなどで渋滞が見込まれる場合は、観光客の駐車場から公共交通への乗り換えなどによる渋滞緩和を図っていく。

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