花巻

今季最後の雄姿 黒煙上げ花巻駅出発 SL銀河

ファンに見守られながら釜石駅に向けて出発するSL銀河

 蒸気機関車「SL銀河」の2021年度最終運行が4日、JR釜石線花巻―釜石間で始まった。花巻、釜石両駅でおもてなしイベントが行われ、駅ホームではSL銀河の今季最後の雄姿を写真に収める乗客やファンであふれた。最終運行は5日まで。

 SL銀河は東日本大震災の復興支援や地域活性化を目的に、14年に運行を開始した。客車は4両編成、定員176人。今シーズンは8月から釜石線を中心に運行されている。

 このうち花巻駅では横断幕が掲げられ、花巻市公認キャラクター「フラワーロールちゃん」も登場。ホームでは春日流上ノ山鹿踊保存会の会員5人が「一番庭」を舞った。利用客らもSL前で記念撮影をしたほか、黒煙を上げて同駅を出発するSLに手を振って見送っていた。

 乗車チケットは両日ともに完売。5日は釜石線上り釜石―花巻間で運行され、釜石、遠野両駅で吹奏楽演奏や鹿踊(ししおどり)の演舞が行われる予定。

 JR盛岡支社によると、14年から21年11月末までに延べ約5万8000人が乗車。多くのファンを持つSL銀河だが、旅客車の老朽化により23年春に運行を終了する。

 家族3人で訪れた花巻市出身で東京都の鈴木郁代さん(43)は「チケットが取れず乗ることはできなかったけど、近くで見る本物のSL銀河は迫力があった。老朽化や維持は大変だと思うけど、これからも運行を続けてほしい」と願っていた。


【訂正】5日付1面、SL銀河の記事と見出しは「今季最後の雄姿」でした。

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