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ブランドの継承誓う 100周年で知事表敬 江刺金札米記念行事実行委【岩手】

江刺金札米の起源導入から100周年を迎え、ブランド価値の継承を誓う(右から)高橋部会長、達増知事、小川組合長、佐々木副部会長

 日本最古のブランド米といわれる「江刺金札米」の起源となる「陸羽132号」の作付けが奥州市江刺地区で始まってから100周年となるのを記念し、江刺金札米100周年記念行事実行委員会(委員長・小川節男JA江刺組合長)は13日、県庁を訪れ、達増拓也知事に節目をアピールし、県産米を牽引(けんいん)するブランドの継承を誓った。

 今年は、陸羽132号の種もみが同地区にあった県立農事試験場胆江分場に配布されて100年となったことを記念し、同会が中心となって記念事業を展開している。同日は、小川組合長と高橋貞信同JA稲作部会長、佐々木嘉春同JA稲作部会副部会長らが訪れた。

 記念事業の取組状況を説明したほか、今秋同地区で収穫された新米「ひとめぼれ」を達増知事らと試食。当時を再現し地元産稲わらで生産者が製作した米俵も展示され、100年前の雰囲気を盛り上げた。

 高橋部会長は「カメムシ被害や高温障害がなく味は100周年にふさわしいようにおいしく仕上がっており、特Aを獲得し節目に花を添えたい」、小川組合長は「記念事業としてアイテムや日本酒の作製などに取り組んでいる。皆さんの協力で100年続いたブランドを次世代に引き継ぎたい」と意欲を示した。

 味に太鼓判を押した達増知事は「今でも通用する技術に支えられた当時最先端のブランド戦略が素晴らしい。100周年を契機に素晴らしさを県内外に広め、岩手米の牽引役としてさらに活躍してほしい」と期待した。

 陸羽132号は1915(大正4)年に秋田県の国立農事試験場陸羽支場が開発。江刺からは大正期に東京市場に赤い札を付けて出荷し、名声の高まりとともに類似品が横行。区別のため30(昭和5)年に金札を付けて販売開始したことで江刺金札米が誕生した。その後、対象品種は「ササニシキ」「ひとめぼれ」へと変わった。

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