北上・西和賀

地域発展へ決意新た 岡崎さん(スピードスケート長野五輪銅)講演 市婦協30周年記念大会【北上】

「どこまでも挑戦!」と題して記念講演した岡崎朋美さん

 北上市地域婦人団体協議会(市婦協、高橋郁子会長)の設立30周年記念大会は19日、同市本石町の日本現代詩歌文学館で開かれ、式典や講演を通して協議会活動の一層の充実を誓い合った。

 同協議会は1991年の旧北上市、和賀町、江釣子村の3市町村合併に伴い、同年7月7日に設立。「いのちとくらしとふるさとを 私たちの手で守ります」をスローガンに、女性の地位向上と明るく住みよい郷土の発展を願い、さまざまな事業を展開してきた。

 会員や来賓ら約80人が出席した記念大会は武術太極拳しらゆりによる演武で幕を開けた。第1部の記念式典では30周年の歩みをスライドで紹介、20周年以降の歴代会長2人と特別表彰の1人に感謝状を贈呈した。

 高橋会長はあいさつで、「次の時代を担う若者たちのため、まねをしたくなるような生きざまを示しながら、しっかりバトンを渡せる市婦協へとさらに発展させたい」と決意。会員減少による厳しい市婦協運営に触れながらも「持ち前の明るさと、『大丈夫、何とかなるさ』という女性パワーで前向きに乗り越えて行く」と力強く語った。

 来賓の髙橋敏彦市長は「東日本大震災や岩手国体、毎年の市のイベントなどでお世話になり感謝している。市政や議会でも女性が活躍できるよう一層環境を整えており、市婦協のさらなるご尽力とますますの発展を願う」と祝辞を寄せた。

 表彰では、第5代会長の齋藤和香子さん(2009~14年度)、第6代会長の菅野路子さん(15~20年度)、09年度から10年間事務局長を務めた髙橋悦子さんに高橋会長から感謝状が贈られた。

 第2部は、北上しらゆり大使で、1998年の長野五輪スピードスケートで銅メダルに輝いた岡崎朋美さんが「どこまでも挑戦!~女性アスリートとして 結婚・出産そしてオリンピック~」と題して記念講演した。

 「人より牛の方が多かった」「校庭に水をまけば翌日にはリンクになった」と、古里の北海道清里町を紹介。ほぼ無名だった高校時代に当時の橋本聖子選手が所属する富士急スケート部監督にスカウトされ、「やってみないと分からない」と本格的なスケート人生を歩み出したという。

 会場のスクリーンには長野五輪のレース映像が流れ、話題となった“朋美スマイル”が映し出されると会場から盛んな拍手が湧き起こった。岡崎さんは「これが、その時のメダル。ぜひ触ってみてください。かじっては駄目ですよ」と、銅メダルを回覧させて来場者を喜ばせた。

 けがや過酷な練習などを振り返りながらも「五輪という目標の下、クリアすべき課題が次々に出てきたが向上心で乗り越えてきた」とし、「挑戦には年齢やキャリアは関係ない。皆さんも自分に限界をつくらず、いろんなことにチャレンジしてほしい」と、現役時代と変わらない笑顔で会場の女性たちに語り掛けた。

▲会員らが活動の一層の充実を誓い合った北上市地域婦人団体協議会の設立30周年記念大会

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