北上・西和賀

豊かな“郷土色”高評価 和の衣さとう・展勝地さくら染め タオルハンカチ大臣賞【北上】

経済産業大臣賞に輝いた「展勝地さくら染めタオルハンカチ」を掲げる佐藤代表
全国推奨観光土産品審査会・民工芸部門

 第62回全国推奨観光土産品審査会(日本商工会議所、全国観光土産品連盟主催)で、北上市鍛冶町のさくら染家・和の衣さとう(佐藤敏孝代表)が出品した「展勝地さくら染めタオルハンカチ」が、民工芸部門で最高賞の経済産業大臣賞に輝いた。北上が誇る展勝地の桜を主原料とした染料で染め上げ、郷土色豊かな土産品として高い評価を得た。展勝地開園100周年の記念の年に最高賞を射止め、北上のPRへ大きな弾みになりそうだ。

 同審査会は、全国各地の優れた観光土産品の発掘、育成、振興を目的に開催。菓子、食品、民工芸、グローバルの4部門に全国321社から541点が出品された。うち65点が入賞し、各部門のトップが各大臣賞となる。

 同タオルハンカチは、「普段使いにいつでも持ち歩けるハンカチ」をコンセプトに作製。デザインにこだわり桜の花が刺繍(ししゅう)され、吸水性や肌触りに加え、見た目のかわいらしさも特長だ。普段は展勝地レストハウス、JR北上駅前の北上観光物産館アクセスで販売され、帰省客や出張、観光で訪れた人たちを中心に北上を代表する土産品の一つとして定着している。

 審査では、展勝地の桜染めにこだわり郷土色が豊かな点や素材に優れている点、デザイン性などが高く評価された。さらに、土産品として定着している点も大きかったとみられる。

 同社は展勝地エリアの桜で3月中旬から桜が咲くまでの1カ月弱の間、風で落ちた枝を収集、カットし、天日干しにして盆ごろまで乾燥保存させる。皮と幹の間にある色素を煮立てた液と、草木の染料を混ぜ合わせるなど、地道な工程で桜色の染料を作り上げる。

 タオルの生地は愛媛県今治市産。同市の織元で桜の刺繍を入れ、外枠が桜の形になるよう複雑に加工した上で、同社が桜色の染料で染める。両者の技を融合させ、一点一点手間を惜しまず仕上げている。

 同社が桜染めを始めたのは1999年。当初は着物で採り入れたが、10年ほど前から同タオルハンカチに着手した。同審査会には2度出品し、いずれも入賞。前回は大臣賞に次ぐ中国大使館賞だった。今回、3度目の出品でつかんだ最高賞に、佐藤代表(71)は「長く出していて『いつか』はと思っていたが、びっくりしている。評価していただきうれしい」と喜びを語る。

 同タオルハンカチは22年2月ごろ、他の入賞作品と共に羽田空港のロビーで展示販売され、東京・ビッグサイトでの商談会にも出品を予定。佐藤代表は「(今回の受賞で)一つステップアップできた。いい弾みになる」と販路拡大へ意気込みつつ、「観光客にはだいぶ広がっていると思うが、まだ地元で知っている人が少ない。普段使いのハンカチとして、地元でももっと広げていきたい」と市民への浸透も図る考えだ。

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