花巻

産地確立、発信に尽力 農林水産振興協会長表彰 受賞者が喜び報告

いわて農林水産振興協議会長表彰を受賞した小原さん(左)と豊沢川漁業協同組合の佐藤代表理事組合長

 2021年度いわて農林水産振興協議会長表彰を受賞した花巻市の1人、1団体の代表者が27日、市役所を訪ね、上田東一市長に受賞を報告した。

 表彰式は24日に盛岡市内で開かれたいわて農林水産躍進大会の席で行われ、市内からは1人と2団体が受賞。リンゴと水稲の複合経営を実践する小原忍さん(41)=同市東和町=が「明日を拓く担い手賞」、魚類資源の増殖や河川環境の維持保全に取り組む豊沢川漁業協同組合が「活力とうるおいにあふれた『むらづくり』賞」、同市鍋倉地域の農地維持・生産活動を支える農事組合法人なべくらが「いわて中山間賞」に輝いた。

 小原さんは12年9月に就農。家族経営でリンゴと水稲の複合経営を行っており、リンゴの栽培面積は420アール、販売額を含め市内有数の規模を誇る。JAいわて花巻果樹部会の優秀生産者表彰を3年連続で受賞するなど産地の牽引(けんいん)役として活躍。若手生産者グループの会長も務め、地域の食育活動や市場訪問などを通じた産地PRにも力を入れている。

 豊沢川漁業協同組合は1950年に設立され、同市に住む71人の組合員で構成。アユやサクラマスなどの稚魚放流を行い、内水面漁業の振興に貢献している。また市内小学生への河川学習会を通じた情操教育活動や地域住民と連携した河川清掃を通じて、流域の環境や景観の保全に取り組んでいる。

 農事組合法人なべくらは2015年、高齢化や後継者不足などに地域一体となって取り組むため3農業生産組織が統合して設立された。16年度から県オリジナルブランド米「銀河のしずく」を本格栽培し、コンテストで上位入賞するなど品質面でも県下トップレベルを誇る。県外観光客の農業体験を通じた地域の魅力発信にも取り組んでいる。

 同日は小原さんと豊沢川漁業協同組合の佐藤寛治代表理事組合長が訪問。小原さんは受賞を喜ぶとともに「目標を持って、次の世代の後継者育成のためにリンゴに興味を持ってもらえるよう頑張りたい」と話し、佐藤代表理事組合長はこれまでの河川環境維持の取り組みが評価されたとし「元気なうちは今後も活動を継続していきたい」と話していた。

地域の記事をもっと読む

花巻
2024年4月25日付
花巻
2024年4月25日付
花巻
2024年4月25日付
花巻
2024年4月25日付