奥州・金ケ崎

本番成功へ気合入れ 来月27日公演・「つぶっこ太郎」新演出版 1年延期の胆沢劇場始動【奥州】

2月の公演成功に向け、気持ちを高める胆沢劇場のスタッフら

 第37回奥州胆沢劇場(実行委主催)の旗揚げが15日夜、奥州市胆沢南都田の胆沢文化創造センターで行われ、スタッフ、キャスト、実行委員が2月27日の公演に向けて顔合わせをした。2021年2月の公演予定を新型コロナウイルスの感染拡大で延期していたもので、「再開に当たって胆沢らしい物語で」との思いから第22回(06年)公演の「つぶっこ太郎」の新演出版を上演する。同日は大ホールのステージにのぼり旗が掲げられ、出席者は本番成功に向けて意欲を高めた。

 奥州胆沢劇場は、旧胆沢町時代の1985年以来続く地域の手作り舞台。新型コロナ感染拡大の影響を受け、第37回を予定していた2021年は公演を延期していた。

 再開に当たってぎりぎりまで判断を延ばして、一日限りで、従来よりも短い上演時間で行うことを決めた。

 旗揚げに先立ってステージ上で成功祈願の神事を行い、実行委の藤田春芳会長、高橋透制作部長らが玉串をささげ、成功に向けて力を尽くしていくことを誓った。

 旗揚げでは、藤田会長が「胆沢劇場はまさに春を告げる風物詩。多くの皆さんが期待して待ち望んでいてくれる。明るい劇場にするため頑張ろう」とあいさつ。実行委からは延期から再開への思いとともに、上演時間2時間余りの「つぶっこ太郎」を基に、1時間30分ほどに凝縮する「つぶっこ太郎伝」の粗筋が紹介された。

 演出の藤原芙美江さんと舞台監督の荒木田幸子さんが登壇して真新しい「つぶっこ太郎伝」ののぼりを掲揚した。

 スタッフ、キャストの紹介、子役の配役発表などが行われ、当日のフィナーレで歌う「胆沢劇場の歌」を斉唱。高橋制作部長が「つぶっこ太郎」と声を上げ、参加者が「伝」と相づちを打って気合を入れた。

 今回の新演出に当たって藤原さんは「もともとが胆沢劇場のオリジナルストーリー。見終わった後、観客に『昔話だな』と思ってもらえるような舞台にしたい。凝縮したストーリーも楽しみにしてほしい」と話す。

 キャストリーダーの佐藤賢治さん(50)は「いつもよりも期間は短いが、キャストはまとまっている感じがする。感染対策をしっかりして臨みたい」と手応えを示した。

 女性のキャストリーダーを務めるのは、佐藤さんの娘で高校2年の佐藤奏留さん(17)。奏留さんは今回が9回目の舞台といい、「初めて出るキャストを引っ張っていけたら」と抱負を語っていた。

 当日は、午前10時からと午後3時からの2回公演。実行委では、引き続きスタッフ、キャストを募集している。

 問い合わせは、同センター内の実行委事務局=0197(46)2133=へ。

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