花巻

上田氏が3選 花巻市長選 小原氏に1884票差

支持者と万歳三唱し、3選の喜びを分かち合う上田氏(中央)=23日午後10時ごろ、花巻市材木町の選挙事務所

 任期満了に伴う花巻市長選は23日投開票が行われ、現職の上田東一氏(67)=無所属=が、新人の小原雅道氏(61)=同=を1884票差で破り、3選を果たした。コロナ禍に苦しむ家庭や事業所の支援、若者の定住促進に向けた子育て支援などを公約に掲げ、市政の継続を訴えた上田氏が、2期8年の実績を背景に支持基盤の票を死守し、小原氏の追い上げを振り切った。投票率は54・60%(男54・58%、女54・61%)で前々回(2014年)を8・65ポイント下回った。

 同市材木町の上田氏の事務所には支持者ら約30人が詰め掛け、モニターの開票作業を食い入るように見詰めた。途中経過では接戦が伝えられていただけに、午後9時45分ごろに当選の報がもたらされると大きな拍手が湧き起こった。

 上田氏は10時ごろ、大きく手を振り美智子夫人と共に会場入り。支持者とグータッチや万歳三唱で喜びを分かち合い、花束を受け取り笑顔をはじけさせた。

 上田氏は「勝つことができたのは皆さまのおかげ。選挙では愚直に政策の話をさせていただいた。政策は市民の要望を受け、市職員と私が長年にわたって熟成させてきたもので、市の職員の勝利でもあったと感じる」と感謝した。

 今後に向け「4年間必死になって働く。私以外の候補者に投票した方の心も尊重したい。目的は一緒。よく話し合い、われわれの後に続く人たちのための花巻をつくりたい。今住んでいる人たちの命と暮らしを守りたい」と力を込めた。

 高橋専太郎総括責任者は「公約を実現するためにしっかり支えていきたい。皆さんの支援、協力、理解を頂きたい」と支持者に呼び掛け、髙橋勉後援会長の発声で乾杯した。

 当日有権者数は8万84人(男3万7892人、女4万2192人)。投票者総数は4万3722人(男2万681人、女2万3041人)、有効投票4万3468人、無効254票、不受理・持ち帰りはなかった。

 上田 東一氏(うえだ・とういち) 東京大法学部卒。三井物産に入社し、通算10年間の米国勤務などを経て2002年から約2年間、米国ゼネラル・エレクトリック(GE)の金融部門会社で執行役員を務めた。05年7月から14年2月までサンクリーン代表取締役。同年1月の花巻市長選で初当選し、18年に無投票で再選。同市北湯口在住。同市出身。67歳。

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