新規132人過去最多 新型コロナ クラスター拡大【岩手】
県と盛岡市は25日、新たに男女132人の新型コロナウイルス感染を確認したと発表した。1日当たりの新規患者数としては過去最多となり、初めて3桁となった。中部、奥州両保健所管内や盛岡市の教育・保育施設、学校などでクラスター(感染者集団)が複数発生するなどして新規感染者が急増している。重症者はいない。患者累計は3993人となった。
1日当たりの新規患者数としては、過去最多だった2021年8月20日公表分の63人の2倍を超える水準。県は、教育・保育施設や学校などから家庭や職場などへ感染が広がっているケースが多いとみており、中部保健所では業務が逼迫(ひっぱく)し検査の一部に遅れが出ているという。
保健所別の内訳を見ると、中部管内65人、盛岡市30人、県央管内20人、奥州管内10人、一関、宮古管内各3人、久慈管内1人。中部管内と盛岡市は過去最多。
うち調査を終えた10歳未満~80代の38人について患者情報を公表。新規のクラスターは、中部保健所管内の学校で3人が判明し、公表済み4人を含め児童生徒学生や職員の計7人。
このほかのクラスター関連では、中部保健所管内の教育・保育施設2カ所で感染が広がり、22日公表施設では4人増の計51人、24日公表施設は2人増の計8人。23日公表の奥州保健所管内の教育・保育施設は5人増の計18人。盛岡市の市立学校では1人増の計19人、宮古保健所管内の会合では2人増の計10人となった。
直近1週間の人口10万人当たり新規患者数は県全体28・9人、盛岡市29・7人、中部保健所管内70・7人、奥州保健所管内34・7人。病床使用率22・0%。
県の野原勝保健福祉部長は「医療の逼迫には至っていないが、入院調整中への対応や今後の感染拡大の状況では逼迫も懸念される。入院調整の柔軟な運用も図りながら、リスクのある方に対して適切な医療を提供するという方針の下で取り組みを進める」としている。