花巻

遊びの中 育む郷土愛 三鉄や馬面電車模型に おもちゃ美術館 CFで支援金募る【花巻】

「三陸鉄道と馬面電車のモクトレイン」で遊ぶ子供。郷土愛醸成につなげようと制作した

 花巻市上町のマルカンビル内にある花巻おもちゃ美術館(平野裕幸館長)は、新たに制作したオリジナルおもちゃ「三陸鉄道と馬面電車のモクトレイン」を、多くの人に届けるきっかけづくりとして、22日からクラウドファンディング(CF)を始めた。返礼品として支援者へおもちゃなどを送る。

 おもちゃは、鉄道模型の店「ポポンデッタ」(東京都)が製造する、日本の鉄道を手のひらサイズにした木製玩具「モクトレイン」のシリーズの一つ。

 サイズは高さ4・7センチ、幅2・5センチ、奥行き21センチ。東日本大震災復興の象徴「三陸鉄道」と、かつて花巻の市街地と温泉地をつなぐ役割を担った花巻電鉄の車両「馬面電車」に着目し、子供たちの郷土愛醸成や地域活性化、古里の文化の継承につなげようと考案した。馬面電車の特徴である狭い車体幅も、おもちゃで再現。CF後には一般発売する予定もある。

 CFのプロジェクト名は「おもちゃや遊びで岩手の文化をつなぎ、夢を育てたい!!」。目標金額は100万円で、支援金は同館の運営費と返礼品の提供費に充てる。2000円から支援ができ、最高額は15万円。金額に応じて、おもちゃのほか、マルカンビル大食堂で利用できるソフトクリーム無料券や、現在は同市の材木町公園に保存、展示されている馬面電車の乗車体験、同美術館の招待券などを返礼品として用意している。CFサイト「READYFOR(レディーフォー)」で詳しく紹介している。

 同美術館の玉山恵副館長(39)は「子供たちの遊びに郷土の列車を取り入れることで、地域の歴史や文化を身近に感じてもらい、郷土愛を大切にする気持ちを育んでほしい。子供向けだが、電車が好きな人にも手にしてもらえたら。CFが花巻を盛り上げる一助になったらうれしい」と話す。

▲プロジェクトページのQRコード

 募集は4月22日まで。サイトは「花巻おもちゃ美術館 レディーフォー」で検索する。問い合わせは同美術館=080(9257)7987=へ。

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