花巻

技術継承決意新た 市内2人、県食の匠認定 米粉使った餅菓子で【花巻】

食の匠認定を上田市長(中央)に報告する髙橋さん(右)と戸來さん

 地域の食文化、郷土料理に関する知識や技術を受け継ぎ、次代に伝承できる人を認定する県食の匠(たくみ)認定制度で、2021年度食の匠として花巻市大迫町大迫の髙橋秀司さん(43)と、同市太田の戸來洋子さん(73)の2人が新たに認定された。認定された料理はいずれも米粉を使った餅菓子で、2人は地域の食文化と技術の継承に決意を新たにしている。同市からの認定は16年度以来5年ぶりで、市内の認定者は2人を含め13人となった。

 髙橋さんが認定された料理は日常食として古くから家庭で作られ、おやつや農作業時の間食として好まれてきた「お茶もち」。高校卒業後、上京して東京で洋菓子や懐石料理、仏料理、パンなどの店で15年余り修業を積んだ後、帰郷し実家の「高鉱菓子舗」の後継者として父から看板商品のお茶もち作りの技術を習得した。

▲お茶もち(下)ときりせんしょ

 お茶もちなど主力の伝統的な和菓子に加え、ワインなど地元の特産品を使った土産菓子、修業時代に開発した洋菓子やパンも好評。ブドウ農家と連携した新商品の開発、子供たちの食育にも関わっている。

 戸來さんが認定された料理は各家庭で日常的に作られ、おやつとして小昼時によく食べられた伝統菓子「きりせんしょ」。35年ほど前に義母からきりせんしょなど米粉を使った伝統菓子の技術を習得するとともに、地域や女性グループの活動を通じて、地域の伝統料理の技術を身に付けた。

 1995年に設立した「はなまき農産物加工生産組合」での菓子製造に加え、産直等への出荷、組合員間の加工技術の向上に取り組むとともに、市農業委員として伝統菓子の実習指導も行う。地域では麹(こうじ)・味噌(みそ)加工施設や大豆加工施設の立ち上げに関わり、地域貢献活動にも取り組む。

 認定証書が交付された24日、2人は市役所を訪問し、上田東一市長に認定を報告。髙橋さんは「私が小さい頃とは違って今は家庭でおやつを作る機会が少なくなっている。お茶もちを通して手作りの楽しさ、自分で作ったもののおいしさを伝えていきたい」と語り、戸來さんは「花巻にはくず米を粉にして使った菓子が多く、コメを大事にしようという文化が根付いている。地域の味を伝えるため、伝統菓子の講習会の講師を積極的に引き受けたい」と意欲を見せた。

 上田市長は「子供たちにこの味を知ってもらうことが大切」と話し、地域の味を伝える貴重な技術者として2人の活躍を期待した。

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