一関・平泉

春の藤原まつり開幕 中尊寺で稚児行列 平泉

本堂内を歩きながら外で見守る家族や観光客らに笑顔で応える稚児役の園児

 みちのくに争いのない平和な浄土世界を築こうと華麗な黄金文化を花開かせた奥州藤原氏の遺徳をしのぶ春の藤原まつり(平泉観光協会主催)は1日、平泉町で始まった。5日までの期間中は、3日にまつり最大の呼び物となる「源義経公東下り行列」が3年ぶりに行われるほか、弁慶力餅競技大会や重要無形民俗文化財「延年の舞」など多彩な催しが繰り広げられる。【社会面に関連】

 初日は、まつり開幕を告げる法要が中尊寺と毛越寺でそれぞれ営まれ、中尊寺(奥山元照貫首)本堂での藤原四代公追善法要には、奥山貫首をはじめとする一山の僧侶のほか、まつり関係者ら50人余りが参列。代表が焼香を行い奥州藤原氏4代の冥福を祈るとともに、まつり期間中の安全と成功を願った。

 法要に続く法楽として本堂から金色堂までの参道で行われている稚児行列は、雨のため本堂内縁に変更。町内から就学前の園児37人が参加し、赤と青の狩衣(かりぎぬ)・直垂(ひたたれ)姿に男児は烏帽子(えぼし)、女児は宝冠をそれぞれかぶり、桜の小枝を手に堂内を1周半歩いた。

 町立幼稚園に通う阿部唯香ちゃん(5)は、きれいな衣装をまとった姿に「かわいい」と笑顔。自身も幼い当時に稚児行列に参加したという父和希さん(29)は「年長組になった記念に行列に参加することができてよかった」と娘の姿に目を細めて見入っていた。

 2日は、午前10時から高館義経堂で源義経公追善法要、11時から中尊寺開山堂で開山護摩供法要がそれぞれ営まれるほか、両寺境内とJR平泉駅前では郷土芸能として栗原神楽(宮城県栗原市)が披露される。

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