奥州・金ケ崎

阿原山高原山開き 来訪、安全願う 伊手小獅子躍披露【奥州】

阿原山高原山開き。3年ぶりに伊手小金津流獅子躍が披露された

 奥州市江刺と一関市大東町との境にある阿原山高原(696・5メートル)の2022年度山開き式典(実行委主催)は29日、奥州市江刺伊手の展望舎周辺で行われた。新型コロナウイルス感染拡大防止としてイベントは見送ったが、伊手小学校金津流獅子躍(おどり)が山開き神事に合わせて3年ぶりに披露され、訪れた関係者らは児童の舞と高原の雄大な景色を味わうとともに、新型コロナ収束にも期待した。同高原の見どころであるレンゲツツジはほぼ満開となっている。

 実行委ではコロナ禍でイベントやアトラクションを見合わせていたが、山開きの“花”となっていた獅子躍を行っている伊手小が今年度で閉校するため、山開きでは「最後の披露」として出演してもらった。

 式典には、和賀総委員長ら実行委関係者、伊手地区内各種団体代表らが出席。阿原山観光のにぎわいやシーズン中の無事を祈る祝詞が奏上され、関係者が玉串をささげた。神事の後、和賀委員長は「阿原山はレンゲツツジが楽しめ、遠くは岩手山、早池峰山が眺望できる景色の良い山。高原で景観を楽しんでもらえば気持ちが晴れると思う。多くの人に来てもらいたい」とあいさつした。

 その後、強風のため会場を臨時駐車場に移して獅子躍が披露され、同校5、6年生9人が出演。児童は太鼓を打ち鳴らしてささらを振るわせ、古里の高原で勇壮に舞った。

 「中立」を務めた5年の佐藤春海君(11)は「風が強くて大変だった。中立は腰を下げる動作などが難しいけれど練習してできるようになって楽しい。これからも一生懸命練習して続けたい」と話した。

 同校で獅子躍の指導に当たっている菊池文義さん(64)は「20年ほど毎週金曜日に指導しているが、きょうの出来は良かった。閉校後も別の形で続けられるように知恵を出しているところ」と目を細めて見入っていた。

 関係者によると、同高原周辺ではレンゲツツジが例年よりも早く咲き始めたという。展望舎周辺や阿原山山頂付近などあちこちがオレンジ色に染まっており、今が見頃としている。

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