花巻

賢治をデザイン作業に汗 石鳥谷・八幡田んぼアート【花巻】

田んぼアートの図柄や文字部分に苗を手植えする地域住民

 花巻市石鳥谷町八幡地内の水田で4日、色の異なる稲で絵や文字を描く「八幡田んぼアート」の田植えが始まった。宮沢賢治の「雨ニモマケズ」をテーマにしたデザインで、創立150周年を迎える地元小学校の児童の協力を得て、地域住民が5日までの日程で田植えに汗を流す。

 地域活性化、交流人口の拡大、食育推進などを目的に、八幡まちづくり協議会(伊藤成子会長)が2010年度から実施。

 JAいわて花巻石鳥谷支店南側の約30アールの水田をキャンバスに、今年度は外套(がいとう)と帽子を身に着けうつむく賢治のシルエット、「雨ニモマケズ」の一節と「祝八幡小150周年」の文字を、5種類の有色稲を使い分けて遠近法で描き出す。

 初日は前日の雨から打って変わり、早朝から晴れ間が広がる絶好の田植え日和。約60人が事前に田んぼに描かれた図柄や文字の輪郭に沿い、遠くから眺めた際にはっきり見えるよう通常の4倍以上の苗を使って丁寧に植えた。

 伊藤会長は「(コロナ禍で)当たり前のように田植えができるのはありがたいこと。見頃を迎える7月中旬には足を運んで見ていただき、笑顔と元気、やる気を起こさせるような気持ちを持ってもらえればうれしい」と話す。

 5日は市立八幡小5、6年生と保護者が親子レクの一環で、キャンバス部分にひとめぼれの苗を植える予定だ。

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