地域振興へ新拠点 花巻市が再整備・酒蔵交流館 記念式典でテープカット
花巻市石鳥谷町好地地内で市が再整備を進めていた「まちの駅いしどりや酒蔵交流館」が完成し、1日に現地で落成記念式典が開かれた。テープカットや記念行事なども行われ、石鳥谷地域の中心市街地の活性化と地域振興を担う施設として大勢に利用されることを願った。
酒蔵交流館は、廃業した酒造会社跡地のうち土蔵2棟と駐車場用地を旧石鳥谷町が取得、中心商店街の活性化と地域振興を目的に県の補助を受けて改装し、2005年11月に開所。県道中寺林犬淵線(旧国道4号)沿いの商店街に位置し、各種団体の作品展示や、石鳥谷酒蔵まつりでの地酒販売、地域農産物の販売など活動拠点として活用されてきた。
老朽化が著しく耐震基準を満たしていないため、20年4月から使用を休止。市民の要望を踏まえ、21年度に総工費7381万円を投じ、解体工事と施設の再整備が行われた。
新施設は木造平屋建て延べ床面積168平方メートルで、多目的ホールと倉庫で構成。今年3月に完成、4月から利用を開始したが、新型コロナウイルスの感染拡大により記念行事を延期していた。
記念式典などは地元の石鳥谷中央通り商店街振興会の主催で行われ、市や市議会、地域住民ら関係者約100人が出席。同振興会の関裕一会長は待望の完成を喜ぶとともに、「まちの駅を多くの人に活用してもらい、地域を活性化させるイベントを企画していきたい」とあいさつした。
落成を記念して春日流落合鹿踊(ししおどり)の舞、テープカットに続き、岩手県住みます芸人として活躍する「アンダーエイジ」の熊谷由輔さん(同市石鳥谷町出身)と結城多聞さんによる漫才、南部風流山車・中組の祭り太鼓・音頭あげやふるさとさんさ会のさんさ踊り披露が行われた。
来場者には紅白餅や、記念品として県立花北青雲高校のオリジナル商品「青雲どら焼き」などのプレゼントもあった。