木製の鉄道模型寄贈 CF活用、市内保育施設へ おもちゃ美術館【花巻】
花巻市上町の花巻おもちゃ美術館(平野裕幸館長)は3日、新たに制作したオリジナルおもちゃ「三陸鉄道と馬面(うまづら)電車のモクトレイン」を同市南川原町の第二若葉保育園(中村浩希園長、園児73人)に寄贈した。同館ではこのほか、市内の幼稚園と保育園6施設にも寄贈する予定で、園児たちが木製玩具と郷土の鉄道に親しみを深めてくれることを願っている。
同館は美術館運営費などのために4月からクラウドファンディング(CF)を実施した結果、目標金額の100万円を大きく上回る173万5000円の寄付が集まった。これを受け、セカンドステージとして目標を超えた金額分のおもちゃを、同館近隣の幼稚園などに3セットずつ贈ることを決めた。
おもちゃは同市で運行されていた花巻電鉄の馬面電車と東日本大震災復興のシンボルでもある三陸鉄道をモデルにしている。1両は高さ4・7センチ、幅2・5センチで、レールなどを走らせて遊ぶ。
同保育園で寄贈式が行われ、玉山恵副館長(40)が代表園児におもちゃを手渡した。園児たちは新しいおもちゃに笑顔を浮かべ、「ありがとうございます」と感謝の言葉を述べた。
東侑玖ちゃん(6)は「おもちゃをもらえてうれしい。電車を連結して遊びたい」とにっこり。中村園長(76)は「このおもちゃで遊ぶことで、子供たちがより一層馬面電車に親しみを持つ」と喜んでいた。
玉山副館長は「CFでは海外からの寄付もあった。多くの支援が集まり本当にうれしい。このおもちゃで遊んで、花巻や岩手を思う気持ちを育んでほしい」と話していた。