奥州・金ケ崎
勇壮百鹿の群舞 ３年ぶり商店街巡演も みちのく盂蘭盆まつり【奥州】
奥州市江刺のみちのく盂蘭盆（うらぼん）まつり（江刺夏まつり実行委員会主催）は最終日の１６日、江刺地域内で行われた。初日の１５日に続いて雨の影響を受けたものの、地域の鹿踊（ししおどり）団体による郷土芸能商店街巡演や流灯会などを実施。新型コロナウイルスの感染拡大後は中止が続いていた行事も多かったが、商店街に久々に伝統の送り盆の光景が戻った。
郷土芸能商店街巡演は前日が中止になっており、この日も雨が降ったものの無事実施の運びとなった。
小澤雅之同実行委員長は出発式で「３年ぶりの巡演。これまで寂しいお盆を過ごしてきたが、江刺が誇る鹿踊を披露し、まちを元気にしてほしい」とあいさつ。江刺地域内５団体が四つの商店街に繰り出して演舞した。沿道には住民らが集まり、地域の風物詩をじっくりと眺めた。
家族と訪れた佐々木啓太君（岩谷堂小学校６年）は「鹿踊はかっこいいので好き。やっぱり近所に鹿踊が来てくれるのはいい」と笑顔を見せていた。
人首川（重染寺川）では初盆行事が行われ、５７組が流灯会に参加。故人の冥福を祈り、手作りの灯籠を流した。流域では花火も打ち上げられた。
まつりの締めくくりに、中町商店街で江刺地域の鹿踊団体による百鹿大群舞が行われた。
天候の悪化を警戒し、会場を当初の３カ所から１カ所に集約して実施。夜を彩る踊り手たちの雄姿に、沿道を取り囲んだ人たちは熱い視線を送っていた。
