北上・西和賀

地域と歩んだ歴史たどる 発足30周年記念誌発行 博愛会【北上】

博愛会が発行した「博愛会誕生ものがたり 30年を振り返って」

 北上市立花の社会福祉法人博愛会(及川優理事長)は、発足30周年の記念誌「博愛会誕生ものがたり 30年を振り返って」を発行した。地域と歩んだ歴史をたどるとともに、会のさらなる発展を願っている。

 同法人が設立されたのは1993年5月だが、源流となった「寝たきり老人を考える会」が発足した91年4月から数えて30周年を迎えた。記念誌はA4判、カラー刷りで56ページ。400部を発行し、市内の老人福祉施設や約160人の法人職員ら関係者に配布した。

 及川理事長が訪問診療・訪問看護の体制を整えるきっかけとなった、牛小屋で老老介護を強いられていた農家への往診のエピソードをはじめ、八天の里やケアハウスエスカール、浮牛の里などの施設落成までのスナップ写真、各施設の管理者による思い出の寄稿なども盛り込んだ。

 歴代理事・監事、評議員の顔写真や年表なども掲載。「東日本大震災の記録」では、2011年3月11日の地震発生による各施設の被害写真のほか、ライフラインの復旧状況や施設ごとの職員対応などを順を追ってまとめた。

 編集委員長の鹿俣達也3拠点統括所長は「写真を集めるのが大変だった。法人の出発点のことや、理事長の思いを初めて知ったという職員の声もあり、今後の新人研修などにも使っていきたい。震災対応や備蓄の大切さは職員が共有することに意味があり、法人の歴史と共に今後に引き継いでいきたい」としている。

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