3年生87人認定 17人が特別表彰 一関工高 ジュニアマイスター
工業系高校・学科の在学中に国家資格や検定を取得した生徒をたたえる2022年度ジュニアマイスター顕彰制度(全国工業高校長協会主催)で、一関市萩荘の県立一関工業高(菅原基校長、生徒337人)の3年生87人がジュニアマイスターに認定され、このうち最上位の特別表彰には県内で過去最多の17人が輝いた。勉学にいそしんできた生徒たちは知識や技術を社会で役立てようと意気込んでいる。
同制度は社会が求める専門的な知識、技能、資格を持つ生徒を輩出するために設立。第1種電気工事士はAランク20点、日本漢字能力検定1級はBランク12点などと国家資格や検定をランク付けして点数化し、合計点に応じて特別表彰、ゴールド、シルバー、ブロンズを贈る仕組みになっている。
今年度の同校では3年生の電気電子科39人全員、電子機械科15人、土木科33人全員の計87人がジュニアマイスターに認定された。内訳は特別表彰17人、ゴールド35人、シルバー10人、ブロンズ25人。特別表彰は県内で過去最多となり、17人全員が電気電子科だった。
同科は20年度に電気科と電子科を統合して設置されたため、今年度の3年生が1期生となり、認定は華々しい成果となった。特別表彰を受けた生徒のうち、東京で公務員になる阿部翔悟さんは「休み時間も活用しながら友達と教え合ったりして資格の勉強に励んだ」と学校生活を振り返った。電気工事士として働く予定の伊藤麗さんは「テキストを何度も読み、分からなかったところは解き直したりした。女性の電気工事士はまだ少ないと思う。みんなの目標になれるようにしたい」と意欲を示した。県内の半導体製造業に就く磯部快斗さんは「やってきたことが報われ、達成感がある。技術者として情報化社会を支えたい」と力強く語った。
同科の加藤正指導教諭は「生徒の努力が全て。学校を信頼してくれた保護者の協力もあって結果が出た」と喜びをかみしめていた。