風船放ち飛躍願う 卒業記念に保護者企画 和賀地区6小中学校【北上】
10日から18日にかけて卒業式や修了式が行われた北上市和賀町地区の小中学校6校で、卒業記念のバルーンリリースが行われた。各校の卒業生や保護者らが色とりどりの風船を放ち、卒業を祝うとともにさらなる飛躍を願った。
工業用・医療用ガスや各種燃料を扱う岩手酸素(同市和賀町藤根)の堀内健一代表取締役社長が、息子の中学卒業に当たり「世話になった和賀東中や息子の友人たちのために何か思い出になることをしてあげたい」と企画。「わが子への思いは皆同じ。温かい風土を育んでくれた地域に少しでも恩返ししたい」と思い立ち、和賀地区の中学校2校と小学校4校に声掛けしてイベントが実現した。
風船は1校につき50~100個程度。堀内社長は卒業式や修了式当日の朝、社員1~2人と共に各校に出向き、児童・生徒に知られないよう給食室などで風船にヘリウムガスを充填(じゅうてん)し糸をくくり付ける作業をこなした。
堀内社長は「この3年間、コロナ禍で子供たちは大変な思いをした。卒業の日にみんなが笑顔になれたら、こんなに素晴らしいことはない」と語り、「今回限りのイベントにはしたくない」と、来年度以降も続けていく考えだ。
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17日に卒業式が行われた同市和賀町岩崎のいわさき小学校(亀谷琢校長)では、式終了後に14人の卒業生と保護者、在校生らが校舎前の岩崎城運動公園でバルーンリリースイベントを実施。担当した卒業生の母親高橋和美さんが「みんなを見守ってくれた先生方と校舎にありがとうの気持ちを込め、笑顔で『はばたけ!』と、バルーンをリリースしましょう」と呼び掛け、カウントダウンで一斉に風船を放った。卒業生は歓声を上げたり拍手をしたりして、青空に吸い込まれるように飛んで行く風船を見守っていた。
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