白銀のアーチ描き 夏油温泉江釣子線 除雪進む・北上
冬季通行止めとなっている北上市和賀町の県道夏油温泉江釣子線(約5・8キロ区間)の除雪作業が28日、始まった。青空が広がる好天の下、除雪車両が勢いよく雪を吹き上げながら秘湯・夏油温泉につながる道を突き進んだ。
夏油高原スキー場分岐点付近から夏油温泉までの区間は2022年11月11日から冬季通行止めとなっている。閉鎖ゲート付近の積雪量は、3月に入って気温が高い日が続き降雪も少なかったため例年より少ない1メートルほど。作業員の一人も「20年近く除雪しているが、こんなに雪が少ないのは初めて」と驚いていた。
ゲート前で行われた安全祈願祭には除雪業務受注者や県担当者ら11人が出席し、玉串をささげて作業の無事故を祈った。神事の後、早速ロータリー除雪車が出動。ローラーで雪をかき込み、路外に勢いよく吹き出しながら前進した。除雪作業後にガードロープの張り直しや標識の設置など安全施設の取り付けを行った上で開通となる。
県南広域振興局土木部北上土木センターの金今章弘道路環境課長は「夏油温泉への唯一の路線で、多くの県民が開業を待ち望んでいると思う。安全第一で作業を進め、早期の開通を目指していきたい」と話していた。