北上・西和賀

秋の味覚 食卓へ 二子さといも出荷開始・北上

猛暑の中、順調に生育した今年産の二子さといもをPRする鈴木部長

 北上市特産の2024年産「二子さといも」の出荷は9日、始まった。猛暑の中、生育は順調に推移。10月上旬をピークに11月末ごろまで、秋の味覚が県内を中心に各家庭の食卓に届けられる。

 二子さといもは二子地区を中心に市内各地で300年以上にわたり守り伝えられ、全国的にも珍しい赤茎の品種。滑らかな食感と強い粘り気、煮崩れしない柔らかさ、独特の味わい深さが特徴で、18年には県内で4例目、野菜では初の地理的表示(GI)保護制度の登録を受けた。

 JA出荷分の生産農家は前年と変わらず80戸、栽培面積は18ヘクタール。同日は同市のJAいわて花巻北上地域二子さといも選果場で選果作業が始まり、出発式には関係者や地元住民の合わせて約80人が出席した。

 同JA北上地域野菜部会さといも専門部の鈴木賢二部長は「梅雨明けからの猛暑と雨不足で厳しい栽培環境の中、生産者が水やり、栽培管理に苦労したが、昨年並みの出来栄えになった。9月に入り暑い日が続くが、朝晩涼しくなり子芋の肥大も進んでくると期待している」とあいさつした。同JAの金田伸専務は「GIのブランド力も増してきた。確かな品質の里芋を出荷し、有利販売につなげていきたい」と述べた。

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