特別大祭開幕 室根神社 袰先陣が参詣【一関】
室根神社特別大祭は、25日に始まった。初日は領主の参拝を再現した袰(ほろ)先陣が一関市室根町の南流神社を参詣。華やかな行列で3日間の祭事の幕を開けた。最終日は祭りの最大の見せ場となる「室根神社祭のマツリバ行事」(国指定重要無形民俗文化財)が6年ぶりに行われる。
袰先陣は、江戸時代に仙台藩伊達家の特別大祭参拝が途切れたのを受け、地頭職にあった真山氏が住民に参拝の様子を再現させて始まったとされる。25日は同町内6地区の住民らで組んだ袰先陣の一行が南流神社に詣で、3日間の安全を祈願。このうち3地区は騎馬を伴う行列で、15歳までの少年が務める「馬上の殿様」は特に注目を集めた。
田茂木地区の殿様を務めた小山七聖君(市立室根小学校2年)は動物好きで「馬と一緒に歩けてとてもうれしい」と笑顔を見せていた。
26日は騎馬行列の荒馬先陣をはじめ袰先陣、勅使役の大先司(だいせんじ)などが町内中心部を行進する。
特別大祭は現在の和歌山県田辺市から熊野神の分霊を勧請したとされる室根神社創建故事に倣って729(天平元)年に始まり、旧暦うるう年の翌年秋に行われている。前回(2021年)は新型コロナウイルス感染拡大の影響でマツリバ行事を中止。記録によるとマツリバ行事の中止は1866(慶応2)年以来とされる。
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