農はだて今年で最後 奥州・胆沢 後継行事 夏祭り復活へ
一年の五穀豊穣(ほうじょう)を願い、毎年2月に開催してきた奥州市胆沢の祭り「全日本農はだてのつどい」が、2月8日に行われる36回をもって終了する。祭りを支えてきた人たちの高齢化や、祭りに必要な道具の修復ができなくなったことなどが理由。農はだてのつどいは幕を閉じるが、関係者らは後継行事として胆沢地域でかつて行われていた夏祭りを7月に復活させる準備を進めている。
祭りはいさわのまつり実行委員会が主催。農はだては、正月の休みが明けて新年の農作業を始める日で、男性は縄をない、女性はわらの束を雪上に挿す庭田植えで豊作を願ったと伝えられる。同つどいは農耕文化の再生や地域活性化などを狙いに、1990年2月に始まった。以来毎年2月の第2土曜日に開催されている。
胆沢球場を長年使用してきたが、最近の少雪や新型コロナウイルス感染拡大の影響で同球場の使用を中断。2021、22年は中止となり、関係者による豊作の安全祈願、胆沢地域の厄年連の引き継ぎ式のみを実施。23年以降は同球場の北側駐車場を会場に規模を縮小して開催している。
36回目の今回は、当日午後3時から開始。小学生の縄ないチャンピオン決定戦、豊作・安全祈願、庭田植え再現、福餅つき、厄年連引き継ぎ式、厄年連の太鼓演奏とつがい踊り、花火の打ち上げなどでフィナーレを飾る。
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