大船渡線と私 開業100周年プレ企画
2023年12月末。5歳の孫(平成31年生まれ)が、父の転勤先のベトナム・ハノイから90歳の曽祖母を訪ねた帰路、気仙沼駅からドラゴンレール(大船渡線)のポケモントレインに乗り、自分のデジタルカメラで列車を張り切って写した。
私の曽祖父の昔話を思い出した。1928(昭和3)年9月2日。大船渡線が室根の折壁駅まで延伸開業し、汽車を一目見ようと矢越萩倉から40分の道のりをはせ参じたとのこと。今思うに、幕末の黒船や新橋―横浜間の陸(おか)蒸気(蒸気機関車)を見た人のように、たまげたことであろう。
天国の曽祖父(作右衛門お爺さん)は「なんとした! オラも生きていたら123歳だ! たいしたもんだ」と目を細めているに違いない。
(神奈川県川崎市・北川栄子さん)
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