奥州・金ケ崎

初のクマ動向調査、姿とらえられず ブナ豊作など影響か 金ケ崎

時期、範囲に課題 過去データで予測も

 金ケ崎町は、2024年度初めて実施したツキノワグマ動向調査の結果を公表した。それによると、24年8月中旬~11月下旬に町内の河川敷4地点に自動撮影カメラ計5台を設置して実施したものの、緊急調査ということもあり、クマは撮影されず、実施時期や対象範囲に課題を残した。一方、同調査では過去の出没データを解析して移動経路も予測。町のホームページ(HP)で公開し、広く周知を図っている。

 調査は、市街地でクマの出没が相次ぐ事態を重くみて、仙台市を拠点とする合同会社東北野生動物保護管理センターに委託して実施。目撃情報などに基づき移動経路をある程度割り出して北上川や宿内川、渋川沿いにカメラを設置した。

 クマは撮影されず、期間中にカメラ設置地点周辺から寄せられた目撃情報も8月下旬と10月下旬の計2件だけ。9月以降の目撃件数は例年に比べて極端に少なく、その理由の一つに、えさとなるブナやドングリなどが森林地帯で豊富に実ったことが考えられている。

 この結果を踏まえ、同センターからは、クマの動きが活発になる交尾期に合わせて調査の開始を2カ月ほど早め、できるだけ多くのクマを撮影するためにカメラの台数を倍以上に増やして広範囲で調査する必要性が指摘された。

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