一関・平泉

大船渡線と私 開業100周年プレ企画

 大船渡線が一ノ関―盛間で全線開通したのは昭和10年。その5年後、4歳で大船渡線を初体験したE子です。それまで気仙郡住まいだった家族が、父の転勤で東磐井郡に移るための移動手段が国鉄大船渡線でした。

 陸前矢作駅の上りホームは駅舎側になく、改札口を出て線路を越えて向こう側にありました。引っ越し当日、E子を含む家族は見送りに来てくれた人たちと談笑して盛り上がっていました。と突然、幼いE子は改札口の方向に駆け出しました。幸い、いち早く気付いた方に抱っこで確保され、何事も起こらず順調に引っ越しは遂行されました。

 そのようないわく付きではありますが、陸前矢作駅の上りホームはE子にとって大船渡線デビューの大切なステージ。東日本大震災後の荒れ放題の風景は何とも悲しい。せめて現存のラインは、できるだけ活躍してほしいと切に願う一人です。(一関市大東町・E子さん)

momottoメモ

皆さまからお寄せいただき、これまでに掲載した「大船渡線と私」のエピソードを岩手日日ホームページで公開しています。 

企画/一関市観光協会、岩手日日新聞社

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